26・3・14
田辺聖子の力作である。一茶については、野にある俳諧の宗匠として数々の名句とともにその名を知られている。信州柏原の名は一茶によって世に知られるようになったと言っていい。
その日記に克明に記されている日日の生活は百姓でありながら一生犂、鍬を持たず俳諧に打ち込んだ彼の姿を示している。何よりも時にくじけながら我を通して生き抜いた一茶はやはり偉大な存在だったのであろう。
聖子の筆はとくに連歌を捲くあたりの描写に素晴らしいものがある。佳作。
26・3・14
田辺聖子の力作である。一茶については、野にある俳諧の宗匠として数々の名句とともにその名を知られている。信州柏原の名は一茶によって世に知られるようになったと言っていい。
その日記に克明に記されている日日の生活は百姓でありながら一生犂、鍬を持たず俳諧に打ち込んだ彼の姿を示している。何よりも時にくじけながら我を通して生き抜いた一茶はやはり偉大な存在だったのであろう。
聖子の筆はとくに連歌を捲くあたりの描写に素晴らしいものがある。佳作。