24.9.10
瀬戸内寂聴の著作で東京新聞に連載中、毎日楽しみにして読んでいたが、纏めて一本となったので、買い求めて又一読し、感慨を新たにした。
「青鞜」という女性が作った女性のための雑誌が創刊されたのは明治四十四年九月十一日(一九一一年)で平成二十三年(二〇一一年)は百年に当る。
青踏に始まると言われる女性解放期を強く生き抜いた人々、平塚らい鳥、与謝野晶子、田中俊子、岡本かの子、江口章子、伊藤野枝、神近市子、菅野須賀子などなどの、時に愛慾におぼれた姿も含めて激しく生きた、その実態を克明に描いている。この間辻潤、幸徳秋水、荒畑寒村などの男性との絡み合いも生々しく記されている。
寂聴のペンは最近特に冴えているように思える。佳作