24.6.9

エミリー・ブロンテの原作の映画化である。

「嵐が丘」(Wuthering heights)と呼ばれる古い館に養子として引きとられたヒースクリフ(ローレンス・オリビエ)は、ジプシーの血を引く野生児だったが、館の娘キャシーと知り合い、次第に激しい恋に落ちて行く。が、キャシーは金と名誉という欲にむしばまれ、地元の名家リントンの息子と結婚して了う。

泣く泣くキャシーを諦めてアメリカに渡ったヒースクリフは再び立派な紳士としてキャシーの前に現れ、嵐が丘の建物も買い取る。

真実心の底からヒースクリフを愛していたことに目覚めたキャシーは重い病の床にある。彼の腕の中で死を迎えたキャシーは、あの世で再び結ばれることを誓い合う、という純情物語である。

今から五十年以上も昔、ストラトフォードの町の400 年も経つという古いホテルに一泊し、シェイクスピア劇場で「真夏の夜の夢」でオリビエを見たことを思い出した。

原作の香りゆたかなセリフで、楽しませてくれたDVDの一巻である。

キャシーはマール・オベロンで美しく、監督はウィリアム・ワイナーで黒白の良さを充分出している。



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