24・6・1
アレクサンドル・デュマ・フィスの原作である。DVDで原題は「La Dame aux cameliasで、主演のマルグリット・ゴーティエにはクリスティアーナ・レマリ、アルマン・デュヴァルにはミヒャエル・コーエンが演じている。監督はジャン・フロード・ブリアリである。
原作は大へん有名であるが、どうも読んだような気がしない。
椿の花を愛するが故に椿姫と称されえた高級娼婦のマルグリットは、ある日純粋にして多感な青年アルマンに出遭う。彼のひたむきの心に打たれ、真実の愛に目覚めるが、彼女の身の上を知った彼の父から強く反対されて心ならずも彼と別れて、昔の暮らしに戻る。
最後に父から凡てを許されて彼女のもとに駆けつけた彼に抱かれて臨終、という物語である。彼女はかねて不治の病にかかっていたという。
こう梗概だけを記すと、ありふれたラヴストーリィに思えるが、映画は黒白の時代のものながら、レアルの演技はとても役柄に合って最後まで飽きさせない。ただ、よくわからない賭場の場面などが屡々出てくるのは、われわれには目障りだ。