24・5・12

 北アフリカの砂漠戦線で連合軍を相手に機略縦横に駆けめぐって“The Desert Fox”と言って恐れられたドイツ軍の戦車師団長ロンメル元師の物語である。DVDで見た。

 ロンメル元師のことは戦争中から耳にしていた。

 この映画が本当の真実を現わすドキュメントか、どうか私にはわからないが、戦争が可烈となり、連合軍の圧倒的物量の前に次第に追い詰められて行くドイツ軍の中にあって、ロンメル元師も、戦車も弾も油も、全然補給のない絶望的な戦線を目の前にしては、軍の全滅を招来する前に和平に乗り出すべきだとの大方の意見に賛成し、ロンドンをⅤ2などの新兵器で攻めまくるから大丈夫だという狂的なヒットラーの意見に反する意見を述べたとして反逆罪に問われ、今は最后と渡された薬(三秒で死ぬ)という薬を飲む、という筋である。

 戦争場面が予期しなかったより少なかったが、映画としてはわかり易い筋で纏っていて、良かった。

 戦争場面は大戦中の実写を取り込んでいるのではないかと思われ、短いながら迫力があった。ロンメル将軍はジェームズ・メイソンである。