飯島耕一著「日本のベルエポック」という評論とも隋筆ともつかぬ本を読んでいる。

 芥川龍之介の句

 「青蛙おのれもペンキぬりたてか」

 「木がらしや目刺に残る海のいろ」

焦門の凡兆の句がいくつか。

「物の音ひとり倒れる案山子かな」

「時雨るつや黒木つむ屋の窓あかり」


(2009.5.21)