美術品の保険料が高騰し、美術館が海外から貴重な美術品を借りられないので、政府が保険料の一部を肩代りする制度を作るべきだという意見が出ている。
先年ルーブル博物館からモナ・リザを借りた際、私は主計局で文部省の予算を担当していたが、国は最大の保険者として、民間の保険会社に美術品の借入れについて附保すべきではないとし、事故がある場合は、国が全額補償するという考え方で、輸送途中も、展示間も附保しないことにしたことを想起している。
国の美術館が美術品を借りる場合は保険にかけないで、事故があれば、国が補償することにし、又、民間の美術館などが借り入れる場合も同様、事故の場合は、国が全部又は一部を補償する法律を作ったらいいと思う。