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【 人の色は、一様ではない 】

世間知らずで堅物な学者には
人間はどう見えているだろう。
君は、人を見て自分中心の
思いで判断してはいけない。

アイザック・ニュートンが
プリズムを通して光を見た
様に、彼らは、人の存在が
色分けされて見えるのだ。

この人はこの色であり
あの人はあの色である
という具合に決断をする。
自分の見方や感じ方のみで。

ところが、経験が豊かな
染物屋は違う見方をする。
きちんと事実そのままに、
ありのままを受け入れる。

色には明度があり
彩度があることを、
実際に経験していて
分かっているからだ。

一様に見えたとしても、
色んな色が混ざり合って
人の目には見えている
ということを知っている。

そもそも一色だけで出来ている
人間などは、いないのだから。
多少は他の色が混ざったりして、
影や曇りが入ったりしている。

そして、それだけではない。
これはよく心得ておきなさい。
人間には心というものがある。
心は、生まれ変わる事ができる。

衣が、光の当たり具合でどんな
異なる色合いにも変わるように、
状況に応じて、どんな色にでも、
人は変わってゆくものなのだよ。


チェスターフィールド
息子への手紙より。