第6話 浮き世の まにまに



楽しい時間はどんどんと、
いつの間にか過ぎていく。
わたしの気持ちだけを、
いつも置き去りにして。


どんなに世界が激動して、
何事が起きてこようとも、
浮き世のまにまにわたしは
生きていくだけなんだから。


時間ってすっごく不思議なもの。
早く過ぎてほしい時間もあれば、
なかなかすぎてくれない時間も
あって、一通りじゃいられない。


だいたい、嫌な時間ってのは
経つのがすごい遅いんだけど、
嬉しい時間っていつの間にか
終わってしまうものなのよね。


あれやこれやと考えたり、
しなきゃいけないことや
やりたいことなんかも、
いっぱいあるんだけど。

精一杯頑張ってるつもりでも、
なぜだかいつもぱっとしない。
心の中は燃える思いがあっても、
やりたい気持ちはあるんだけどね。




五番街へ来てからというもの、
わたしはどことなくうかれて
調子に乗っているような気が
するんだけど、どうかしら?


お姉さんのザラさんの方も
もちろんそうなんだけど、
サヨさんてば本当に素敵。
いつも優しくしてくれるし。


クリスマスパーティーに
なんて呼んでもらって、
しかもみんな普通に仮装
してたりなんかするし。


「ソフィア!楽しんでる?
あんたのためにみんな、
張り切ってコスプレして
あげてんだからねーっ!」

「サヨさん!ちょっとこの
格好、わたしにはキツい!
もう少しゆるふわで許して!
あたしそんなキャラ違うし」

「何言ってんのよ!そんな
キツかったらベルトゆるめ
にしたら良いのよ!あんまり
食べたら踊れないわよww」

「いや!違うし!わたしの
キツいってのは、衣装とか
こんな派手めな露出度高め
は、厳しいです!マジで!」

「ソフィアちゃんせっかく
可愛いのに~!でもあなた、
喜んで着てるんじゃない?
それって立派なツンデレよ!」




普通では考えられないような
おかしなことをたくさん経験
しながらも、わたしはここで
こうして元気に生きている。



住所が五番街に変わっただけ
のことであって、わたし自身
の生活は特に何も変化はない。
あるとすれば、喜びのみよね。


色んなこともあったけど、
今ではうれしさでいっぱい。
今まで生きてきたなかでも、
最高にうれしいことばかり。


「ザラさん~。何とかして
下さい~~!もうわたし、
こんな、えっちな衣装は、
恥ずかしすぎます~!」


「ソフィアちゃん、何を
言ってるのかな?あなた、
今まで見た中でも最高に
良い笑顔で輝いてるわよ?」

「いやー!もう許して!
わたしそんなキャラ違う!
マジで助けてー!てか、
ボスケテ~~!!」


「相変わらずこの子、
面白すぎるわ。いじれば
いじるほど、本性をさらけ
出してくれるんだからね~」


楽しい時間はどんどんと、
いつの間にか過ぎていく。
わたしの気持ちだけを、
いつも置き去りにして。


どんなに世界が激動して、
何事が起きてこようとも、
浮き世のまにまにわたしは
生きていくだけなんだから。


時間ってすっごく不思議なもの。
早く過ぎてほしい時間もあれば、
なかなかすぎてくれない時間も
あって、一通りじゃいられない。


だいたい、嫌な時間ってのは
経つのがすごい遅いんだけど、
嬉しい時間っていつの間にか
終わってしまうものなのよね。


あれやこれやと考えたり、
しなきゃいけないことや
やりたいことなんかも、
いっぱいあるんだけど。

精一杯頑張ってるつもりでも、
なぜだかいつもぱっとしない。
心の中は燃える思いがあっても、
やりたい気持ちはあるんだけどね。




五番街へ来てからというもの、
わたしはどことなくうかれて
調子に乗っているような気が
するんだけど、どうかしら?


お姉さんのザラさんの方も
もちろんそうなんだけど、
サヨさんてば本当に素敵。
いつも優しくしてくれるし。


クリスマスパーティーに
なんて呼んでもらって、
しかもみんな普通に仮装
してたりなんかするし。


「ソフィア!楽しんでる?
あんたのためにみんな、
張り切ってコスプレして
あげてんだからねーっ!」

「サヨさん!ちょっとこの
格好、わたしにはキツい!
もう少しゆるふわで許して!
あたしそんなキャラ違うし」

「何言ってんのよ!そんな
キツかったらベルトゆるめ
にしたら良いのよ!あんまり
食べたら踊れないわよww」

「いや!違うし!わたしの
キツいってのは、衣装とか
こんな派手めな露出度高め
は、厳しいです!マジで!」

「ソフィアちゃんせっかく
可愛いのに~!でもあなた、
喜んで着てるんじゃない?
それって立派なツンデレよ!」




普通では考えられないような
おかしなことをたくさん経験
しながらも、わたしはここで
こうして元気に生きている。



住所が五番街に変わっただけ
のことであって、わたし自身
の生活は特に何も変化はない。
あるとすれば、喜びのみよね。


色んなこともあったけど、
今ではうれしさでいっぱい。
今まで生きてきたなかでも、
最高にうれしいことばかり。


「ザラさん~。何とかして
下さい~~!もうわたし、
こんな、えっちな衣装は、
恥ずかしすぎます~!」


「ソフィアちゃん、何を
言ってるのかな?あなた、
今まで見た中でも最高に
良い笑顔で輝いてるわよ?」

「いやー!もう許して!
わたしそんなキャラ違う!
マジで助けてー!てか、
ボスケテ~~!!」


「相変わらずこの子、
面白すぎるわ。いじれば
いじるほど、本性をさらけ
出してくれるんだからね~」

第6話②


クリパ、開催決定の知らせ
を受け、それがクリスマス
パーティーだとも分からず、
呑気に構えていたけれど。


ご馳走あり、仮装もあり、
歌とダンスのパフォーマンス
およびそのイベントステージ
まであるだなんて意外すぎ。


「ソフィアちゃん素敵すぎ。
イヤよダメよとか言いながら
踊りの振り付けとかきちんと
覚えてくれてるんだもんね」

「いや、キミーさん!それは
みんなが少しでも喜んでいて
くれるかなと思って頑張った
だけで、わたしは別に...」



「そこがあなたの素敵さよ」

「わたしなんか、たいして
何のとりえとかもないし、
せめてお役に立てたらと...」



「人はね、自分だけの夢をと
頑張ってもそれだけのことよ。
人を幸せにするためになら、
人は強い力を発揮するものよ」



キミーさんが言うことには、
個人の欲求を動機にすれば
目標を達成する過程で悩み
苦しみが常に襲ってくると。

たくさんの人に喜んでもらい
幸せを分かち合いたいのなら、
どんな事があっても平気だし、
もっと強い力を発揮出来る。

ああ、そうか。だからいつも
キミーさんの歌声で感動して、
泣けるほど素敵と思えるんだ。
わたしには説得力ある重い言葉。


みんなで踊って合わせてる
ダンスの振り付けとかでも、
観てる人ももちろんだけど、
仲間のためにと思えばこそ。


みんなの動きを合わせて、
団結力を強めることだけ。
そのために色々と悩んだ。
たとえ何事が起きようと。



世界が激動しようとも、
わたし達はみんなでこの
幸せを大切にしてゆく。
わたしだけの幸せじゃない。

人はそれぞれ違うもの。
誰も同じ色や形ではない。
だからわたしももう少し、
ここで幸せを感じていたい。



いつかはここともお別れ。
それを思うと正直、本当に
つらい。こんな素敵な友達
ともお別れする時は来る。


仕方ない運命だとしても、
いずれは虚しく流れ去る、
浮き世のまにまに、今日も
わたしは元気に生きている。






~~つづく~~