初めましてこんにちは。
君は死にたくなることがあるんだって?


「はい…」


なんで死にたいのかな?


「嫌なことばかりだし、生きてても意味が無いから」


そっかそっか。うんうん。
じゃあさ、君は自殺はしたことある?



(首を横に振る)


なんでしないの?


「怖いから」


え、でも死にたいんでしょ?


「うん…死にたいけど…」


うんうん、そっか。
死にたいけど、勇気がないから死ねない。君はそう思ってるんだね?

「うん」


うーん、でもねぇ、僕は違うと思うんだよね。

人って言うのは本能的に『生きたい』って思うものなんだよね。

今もし、僕が君に拳銃を突きつけたり、ナイフで刺そうとしたら怖いから逃げるでしょ?


「うん」


それって死にたくないからする事でしょ?
つまり、やっぱり人って言うのは『生きたい』生き物なんだと思うんだよね。


じゃあなんで死にたいって言ったり、実際に自殺しちゃう人が居ると思う?


「生きてるのが辛いから」


そうだよね?何もないのに死にたい人は居ないよね。


だけどね、僕は思うの。


死にたいとか自殺する人っていうのは、『冷静な状態』じゃないんだと思うんだよね。


要は、頭だったり心だったりに『異常事態』が起きてるんだよ。



君は病気で高熱が出たとき、いつもと同じように学校に行ったり、友達と遊んだりできる?


「できない」


そうだよね。出来ないよね?
だって、普通じゃないんだもん、いつも通りになんかできないよね。
体調が悪くて辛いときは、いつもやってることをやめて休むよね?普通。

「うん」



僕はね、それは身体だけじゃなくて頭や心もそうだと思うんだよ


もし、病気で身体に異常事態が起きてるときに、無理していつもみたいに生活したら、病気が悪化して死んじゃうよね?


「うん」


自殺する人って言うのは、心に異常事態が起きてるのに休まなかった人達だと僕は思うんだよね。



自殺する勇気があるとかないとかじゃなくて、限界を超えてしまっただけなんだと思うんだ。



だからね、君がまだ自殺したことがないって言うのはね、まだ休めば回復していつも通りに戻れる可能性があるって事なんだよ。




でね、具体的に頭や心を休ませるってどうやるか知ってる?


「…考えるのをやめる?」


うん、そうだね。
嫌なことを考えるのをやめる。
それは正解。

でも君はそれを分かってても出来ないでしょ?



「うん」


じゃあ、なんで出来ないと思う?



「………」


あのね、それはね、なぜ考えるのをやめるのか、なぜそれが大事なのか。そして、それを『していい理由』が分かってないからなんだよ。


「考えるのをやめていい理由?」



そう。
考えるのをやめていい理由。
それはね、『一旦逃げる力』っていうのが大人になるためには必要だからなんだよ。