恐らく中国に精通してい旅行者さんやそうでなくてもインターネットサーフィンがご趣味の方にとっては常識だと思うのですけれど、あの故宮博物院にも公式サイトがあるというのが正しくTILでした。こうしてその存在を知った後では「当然だ」と思わされるものの、かつてその場所に縁のあったさまざまな人物の著作を読むだに、およそ近代化の波が押し寄せている可能性を考慮に入れていませんでした。

 

 

一見しただけでもかなり骨子のしっかりした造りで、かつしっかりと導線も確保されているため、とても閲覧者にやさしい構造であるという印象だ。これは元Webデザイナーとしての一意見だが、我が国の箱物行政機関のみならず一般企業のそれと比べても人力や財力のどの点をとってもおよそ叶いそうにない。もし「これを一から創れ」と上からお達しがあったら、真っ先にデザイン会社と連携を提案する。

 

最初に目に入るトップ画面ひとつとって見ても情報量と操作性が全然違う。ここを訪れた人は、それだけで明王朝や清王朝といった華やかなりし時代の遺産を眺めて、在りし日の栄華に思い馳せることが出来る。ただひとつ残念なことがあるとすれば、この情報量の多さを前にしつつも北京語を介さないこと。それと期待した英語ページが重過ぎて開かなかったことだろうか。

 

 

それによって何やかやと試行錯誤していたらたどり着いた、こちらは国立故宮博物院の公式サイト。巷には親日を謳われる台湾にあるそれらしく日本語版も用意されているので、我が国の方々には、こちらが断然おすすめ。

 

その展示品についても同様であろうが、いわゆる中国四千年の歴史の中で清王朝や愛新覚羅一族について並々ならぬ興味を抱く者にとっては見落としならぬ内容が満載で、実に読み応えがある。この博物院の建設とその収容物遷移の経緯など、ぜひとも秋の夜長の読み物のひとつとして数えられたい。

 

 

 

※ しばらくの間は私用により、当ブログの更新をお休み致します