職場の 「あの様に歳を重ねたいなぁ。」 と憧れている品のよいアラフィフの女性上司が、溜息をついているので、「どうかされたのですか?」とお声を掛けてみました。

すると、
東京の大学を卒業してそのまま東京で就職したお嬢さんが、いつもはお正月に帰省してくるのだけれど、珍しく年末から帰ってこられるとのこと。
「それでね、年末だけど久々にイタリアンが好きな娘と外で食事をと考え、ホテルや値のはるお店ではなく、娘も楽しめるように、アラフォー時代に楽しんだお店に散々予約電話を入れたの。 だけど取れないのよ。」 と意気消沈した様子です。

最初は、
「2名だから予約取りづらいのかなぁ。4人優先だよね。」
と思っていたらしいのですが、何軒か断られて気が付いたらしいのです。
「声? おばさんの声だから断られてる? ディナータイムにおばさんはお断り…?」
と。

自分が年齢で断られるそんな齢になったのかということと、今まで普通にできてきた予約でこんな思いを味わされないといけないのか。と、愕然として、気持ちが落ち込んでいるというのです。
「しかたないからランクアップイタリアンにしようかな。」なんて言いながらそれはがっかりした様子です。

失礼かとは思いましたが、あまりに落胆されているので、「年齢のせいではないと思いますけど、駄目もとで、もしよかったら予約をお尋ねしてみましょうか?」 言ってみました。
そしたら、「ほんと?いいの?」って。 上司の顔がパッと明るくなりました。

電話を入れたのは、私も何回か食事をしたことのある天井が高くて天窓がある白壁が印象的な女性に人気の雰囲気のあるお店。
取れました。ディナー。2名で予約。

上司は「ありがとう~!!!本当にありがとう!」って、飛び上がるくらい大喜び。
「サプライズで娘と楽しい時間が過ごせるわ。」と満面の笑みです。


この出来事って、世の中には暗黙の了解があって、本人の事由に関係なくて、今まで普通に出来てきた世界から老いという理由で徐々に排除されて行くってことを意味しているのですよね。

そうですか…

アラフィフがそのボーダーと・い・う・わ・け・ですか…。
戸惑い傷つきながら、年齢を重ねていかなくてはいけないというわけなんですね。

母の思いという前に老いという壁の現実を直視しなくていけなくなり、それはさぞ落ち込まれたのではないかと。
上司の心中を思うと心苦しさと寂しさで胸がいっぱいになってしまったのでした…

言えないけど言ってさしあげたい。
上司のお嬢さ~~~ん 貴方のお母上は頑張ってますよ!