なんか久しぶりに1冊で叫びたい気分なんです~。
松前侑里さんの作品で、絵師さんは碧也ぴんくさん。
あらすじは、親友の司と母親に「恋人を紹介したい」と言われた葵は逃げ出してしまったのだった。
母親は恋人は作っても夫は要らないという主義で、幼い頃から大好きだった司に「寂しい」と甘えればいつだって側にいてくれた。
それなのに恋人を紹介したいと言われ合わなくて済むように、それなりに病人になろうとした葵だったが熱に浮かされてたせいもあって衝動的に自殺をしようとしてしまう。
そlこへ一見能天気そうな研修医・貴之が葵へ「誰かを死ぬほど好きになる気持ちを教えてくれないか」と頼まれる。
結婚するまでの1年の間だけ・・・
なお話。
いや~不思議だ。
気が付くと読みふけっててとまらなくなってました。
この葵がね、恋心を自覚するまではわがまま放題で、貴之よ・・・と何度も思ったものだけど、健気で可愛いじゃないかっ!!!!
最初は寂しい・・・っていう気持ちでくっついて振り回してた葵だけど、母親やら司達と色々話すうちに、ありもしない未来より今が大事と覚悟決めた矢先の貴之の事故。
後悔してもしきれない辛さに、そこで初めて会う貴之の婚約者・桜子。
しかもこの桜子ってばいい人なのよね~これが。
BLなのに婚約者がイイヒトって・・・なもんだからますます葵が可愛くてねぇ。
そうそう貴之が事故に合う前に結婚した後はテレパシーでデートしようと葵が言い出してESPカードでテレパシーの練習をするのですよ。
そして言うのです「愛し合う恋人同士なら的中する確立は10倍くらい高いらしいよ」って。
ちなみに2人の的中率は9割だそうで。(笑)
貴之よ・・・この時点でこの意地っ張りちゃんの気持ちの変化に気付いておやりよ~。(涙)
そしてこのテレパシーの練習をしていたおかげか、勉強してる葵の夢にラインマーカーがひとりでにチェックした部分が見事大当たり。
なんかこの辺も切なかったな~。
弱ってる時に限って「頑張ろう」って言葉が出てくる・・・かぁ。
でも確かにそうだわ。
元気だったら一々いわなくても平気だもんね。
だけど貴之のために頑張って頑張って頑張って。
せっかくそれが実ったのに・・・
側にいられなくても、自分のものにならなくてもただ生きてさえいてくれたら・・・って。(涙)
デイア+だけあって、えろ度は全然ないのですよ。
まさに朝チュンだったし。
でも出てくる人出てくる人がみんないい人で、じんわり切なくて幸せなお話って貴重ですよね。
- 松前 侑里
- 月が空のどこにいても