夜、上の弟から電話がかかってきた。

母が、亡くなった父に関する銀行の手続きができないから、一緒に行ってあげて欲しいと言われた。

なんでも、母は銀行にその件で何度も出向いているが、できないんだそうだ。

弟が言うには、銀行の人の言うことが全く分かっていないらしい。

母とは今日会ったばかりだ。

物忘れは相変わらずあるものの、日常生活には困っていないように見えた。

だが、違ったらしい。

それと、父が亡くなったことで
うやむやになっていた物忘れ外来にも、連れて行ってくれと言われた。

私にそんなことができるんだろうか。

弟からの電話を切ってから、頭がガンガンして気持ちが悪くなった。
薬を飲んだ。

危うく、どうかなりそうになったが、たまたま夫が早く帰宅して、こんな電話があったと報告した。

それでどうするの?

夫に話しているうちに自分の中で整理ができ始めていたのか?少し落ち着いて考えることができた。

銀行には今週中に行こう。
母が生活費に困るかもしれない。

病院はそのあと考えよう。

そう思って、息子を寝かしたあと、父の葬儀の時分けてもらったあんみつの缶詰をモリモリ食べた。

いよいよ、親の老いに本格的に向き合う時が来たらしい。