『隣りの女』
著者 向田邦子
出版社 文春文庫
定価 495円
初版発行日 1984/01
★★★☆☆
向田邦子さんは昭和56年8月の航空機事故で不慮の死を遂げた。
この作品は、その亡くなった年に出版されたものである。
著者の本は、「あ・うん」から始まり、「家族熱」、「父の詫び状」、「きんぎょの夢」など、
読んできた。
向田さんは正の感情よりも、
負の感情を的確に、またツボをはずさずに表現する。
そして、心の中はたとえ家族であっても、夫婦であっても、分からない。
闇に包まれ、闇があるからこそ成立することを教えてくれる。
「隣りの女」でもそうだが、家庭のあり方、家族に普通はない。
隣の花は赤いと言うが、「基準はあなたよ」と言ってくれているようだ。




