今日ほど一人の女性ために多くの涙を流した日はない。
人生はわからないものだが必ずといっていいほど一人一人に頂点と底辺がある。
彼女の頂点は世界の頂点であり、底辺とはこの世の地獄だったであろう。
その生き地獄の中から這い上がり、ステージの上に立って歌った2009年アメリカンミュージックアワード。
それは頂点の頃とは違った…。
正直に言って彼女の歌唱力は明らかに全盛期と比べて劣化した。
しかし、どん底に落ちた彼女は確実にゆるぐことのない土台を構築していた。
それが分かるのがAMAでのパフォーマンス。
歌唱力が落ちてなおその持ち前の力強さを前面に押し出して一切のリップシンクなしに歌い切ったこの一曲。
自分をなぞらえた歌詞だけに歌と自身の一体感がハンパない。
まさにソウル。
彼女は見事に再起した、世間では賛否両論あったけどもそんなことをものともせずにトップに立ち続けてほしかった。
ワイドショーなんかでホイットニーの話題が上がるたびにどんな話題であれ嬉しかった。
金を友人から借りるとか破産寸前とか…。
でもそんな噂をいとも簡単にひっくり返しステージの上で堂々と胸を張って歌う完全復活の彼女を見たかったな。
生きていたら夢じゃなかったはず、だってホイットニーは歌が好きだったのだから。


