くらげのくう
ゆら、ゆら、ゆら。
ここは、明るい海の中。
暑くもなく、冷たくもなく。
心地よく揺れる水の中を、ゆら、ゆら、ゆらと、
クラゲの子供が、揺れている。
名前は、くう。
くうは、ゆっくり、上の方へ、
ふわっ、ふわっ、ふわっと、
浮かんで行ったと思ったら、
ふらっと、右へ行き、
ふんわり、ふわりと下の方へ降りていく。
くうは、ゆったり、眠たそう。
くうが、ふんわり、ゆったりと浮かんでいる、少しだけ下の方に、わかめの親子が揺れている。
ゆら、ゆら、ゆらと揺れている。
わかめの親子は今にも眠ってしまいそう。
目を半分瞑りながら、わかめの子供が聞いた。
お母さん、どうして、毎日、眠たくなるの?
お母さんは、ふわあっとあくびをしながら、答えた。
それはね、明日も、ゆら〜りゆらりと、揺れるために、眠たくなるんだよ。
わかめの親子は、ゆら〜りゆらりと、穏やかな水の流れに揺られながら、眠りについた。
くうは、半分眠りながら、ふわっ、ふわっと、
揺れている。
ふと、くうが上の方をみると、
ほわ、ほわ、ほわわ、とお月さまの子供が揺れている。
くうは、お月さまの子供に話しかけた。
こんばんは。どこからきたの?
こんばんは。私は、空の上からきたのよ。
ここは、涼しくて、暖かくて、気持ちがいい海ね。
お月さまの子供は、ぼんやり眠たそうに答えると、そのまま眠ってしまった。
眠ってしまったお月さまの子供は、
ほわ、ほわ、ほわわと揺れている。
くうは、ゆら、ゆら、ゆらと揺れながら、
下の方を向いたとき、赤いサンゴが目に入った。
眠っているお月さまの子供が照らす光の下に、
サンゴの家族が並んでいる。
サンゴの親子は何やら話しをしているようだ。
お母さん。僕はどうしてここにいるの?
それはね、お父さんとお母さんが、ここにいるからだよ。
どうして、お父さんとお母さんはここにいるの?
ここにいたいから、いるんだよ。
みんな仲良く眠ったようだ。
ふわあっ。
くうは大きなあくびをすると、
ゆら、ゆら、ゆらりと眠りについた。
くらげのくう について
くらげのくう は、眠りに関する小説のコンクールに応募しようとしていた作品です。
間に合わず、応募できませんでした。
難しい漢字や言い回しなどを変えて、
絵本にして自費出版できたらなあと思っています。