脚の細いイヤな女に会う ~大学時代の私~
こんにちは、アイナカで~す大学2年になって、私たちのサークルにも、新入生が何人か入ってきた。うちのサークルは、女子にも案外、人気で、毎年、7対3くらい割合で、女子が多いらしい。ミサトも、その中の一人だった。ミサトと最初に言葉を交わしたのは、確か、ゴールデンウィーク明けの学食でだったと思う。私が、一人で昼食を食べていると、「ボランティアサークルのアイナカ先輩ですよね?」と、いきなり声をかけられた。見上げると、トレイを持ったミサトが立っていた。「ご一緒していいですか?」「いいよ」ミサトは、サークルに入った新入生の中でも、結構、目立つ存在だった。確かに、桐谷美玲似の美人だし、スタイルもよく、男子メンバーの注目の的だということは知っていた。でも、女子の間では、あまり評判がよくないということも知っていた。その理由は男子の前で態度が変わりすぎ!というものだった。実際、天然をよそおったり、男子にやたらボディタッチしたり。そういえば、ミニスカートもよく履いてたっけ。確かに、彼女は、うらやましいくらいに、脚が細かった・・・そんなミサトが、私に真っ先に訊いた質問が、「アイナカ先輩は、ミヤハラ先輩と付き合っているんですか?」というものだった。ミヤハラとは、ケンジの苗字だ。ボランティアサークルには、私たちも含め、何組かのカップルはいたし、みんな、サークル内でその関係をオープンにしてた。私とケンジも、サークル内で、誰かに宣言したわけでもないけど、付き合っていることが、暗黙の了解みたいな雰囲気になっていた。「付き合っているんですか?」という不躾な質問に、『なに、この子?』って、正直思ったけど、別に隠す必要もないので、「ええ、付き合っているわよ」と答えた。「やっぱり、そうなんですね。いつ頃からですか?」「去年の秋頃だったかなぁ」「そうなんだ・・・。アイナカ先輩とミヤハラ先輩って、お似合いですよね。」そういって、彼女はほほえんだ。でも、目は笑っていないように見えた。その後、しばらくたってからなぁ。サークルで仲良しのマサミから聞いた話によると、ミサトが、後輩たちと「ミヤハラ先輩って、何であんな人と付き合ってんのか、ホント、不思議~」って話していたらしい。私は、基本、あんまり、人を嫌ったりしないのだが、ミサトだけは、正直、虫が好かなかった