口元に熱を感じた。
くわえたタバコはいつの間にか短くなって残りわずかな休息を燃やしている。
唯一の救いだった空は厚い雲で覆われてしまった。
いや、そもそも雲などあっても無くても変わらない。所詮は“空”という名前の巨大なスクリーンに映された欺瞞<ドット>でしかないのだから。
足元に転がる錆び付いたスコップを広い上げて肩に担ぐ。
土と岩しかない世界に人の気配はない。大地にはありじごくの巣のような穴が無数に散財し、時折サラサラと砂が流れている。
ふと、遠くで叫び声が聞こえた。次いでありじごくの巣から一斉に人が溢れ出した。
皆、悲鳴のした方向へと死に物狂いで駆けていく。
食料が来たのだろう。
今日はどのくらい“落ちてきた”のだろうか。どうせ、あれだけの人間を満たす事なんて不可能だろう。
空にはまだ灰色がこべりついている。絶望感に腰を下ろすと体がわずかに砂に沈んだ。
突如、スクリーンに黒い点が生まれた。ちょうど真上だ。
思わず立ち上がり、点を凝視する。しばらくすると何かが落ちてきた。それはすぐ側に落ちると砂煙を巻き上げる。
食料だ!
反射的に飛び付き、かじりつく。まだ水分が微かに残った肉は腹を満たしていく。
最高だ。何たって今日のは“五体満足”なんだから。
邪魔なモノを抜き取りながら、真ん中にある塊をもぎ取った。一番水気のあるソレを噛みちぎると鉄の香りが口に広がる。
全ての資源が費えて500年。
そろそろ“上の層”も終わる頃だろうか。
くわえたタバコはいつの間にか短くなって残りわずかな休息を燃やしている。
唯一の救いだった空は厚い雲で覆われてしまった。
いや、そもそも雲などあっても無くても変わらない。所詮は“空”という名前の巨大なスクリーンに映された欺瞞<ドット>でしかないのだから。
足元に転がる錆び付いたスコップを広い上げて肩に担ぐ。
土と岩しかない世界に人の気配はない。大地にはありじごくの巣のような穴が無数に散財し、時折サラサラと砂が流れている。
ふと、遠くで叫び声が聞こえた。次いでありじごくの巣から一斉に人が溢れ出した。
皆、悲鳴のした方向へと死に物狂いで駆けていく。
食料が来たのだろう。
今日はどのくらい“落ちてきた”のだろうか。どうせ、あれだけの人間を満たす事なんて不可能だろう。
空にはまだ灰色がこべりついている。絶望感に腰を下ろすと体がわずかに砂に沈んだ。
突如、スクリーンに黒い点が生まれた。ちょうど真上だ。
思わず立ち上がり、点を凝視する。しばらくすると何かが落ちてきた。それはすぐ側に落ちると砂煙を巻き上げる。
食料だ!
反射的に飛び付き、かじりつく。まだ水分が微かに残った肉は腹を満たしていく。
最高だ。何たって今日のは“五体満足”なんだから。
邪魔なモノを抜き取りながら、真ん中にある塊をもぎ取った。一番水気のあるソレを噛みちぎると鉄の香りが口に広がる。
全ての資源が費えて500年。
そろそろ“上の層”も終わる頃だろうか。