元エイムの林田
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「文章は長く書くより、短く書くほうが難しい」←これは昔からずっと思ってること。
 
……とは言っても、小学生くらいの時はもちろん違うよ。遠足の作文で原稿用紙4枚以上書けって言われると、「はぁ?そんな書けねーよ。行きのバスで起きたゲロ事件を膨らますしかねーなぁ」とか、そんな感じだったけどさ。
 
それが中学生にもなると逆になる。「えっ?原稿用紙4枚だけ?たったの4枚で?あの楽しかった時間をたったの4枚で?」って感じ。つまり要点をしっかりおさえて、どこか1箇所に焦点を合わせないと、とても書き切れない。
 
わかりやすく言うと、小学生の時の作文は、『遠足の思い出』っていう大きめのタイトルにしたと思うんだけど、中学生にもなると『楽しかったバスレク』とか、そういうワンシーンに限定したタイトルで書くようになる。というか、そうするしかなくなる(情報量が膨大すぎて)。

そんで、これはものすごーーく、おバカちゃんみたいな言い方になっちゃうんだけど、「ブログよりTwitterが得意な人」←こっちのほうが能力的には優れてるって思うんだよね(たかがSNSだけどさ)。少なくとも俺には出来ない。たった140文字のTwitterで、人の心を動かすことは無理。だから俺の場合は、短い文章を書ける人に憧れる。小説家より、コピーライターに憧れる。
 
 
↑このブス知ってる?
 
小説家の林真理子ね。この人は元々コピーライター志望だったから、糸井重里の事務所で働いてたんだよ。でも糸井重里から、「コピーライターは100のものを1にする仕事。でもアナタは1のものを100にするのが得意だから小説家のほうがいい」と言われて、小説家になったんだよね。そんで大成功したってわけ。それこそ『ルンルンを買っておうちに帰ろう』とか、『不機嫌な果実』とか、有名でしょ。
 
とにかく糸井重里の言った「100のものを1にする」ってのが全てだよ。それって本当に難しいもん。そういう意味では、糸井重里ってのは本当にすごいし、コピーライターとしてトップで活躍し続ける実績は本当に憧れる。糸井重里のコピーといったら、ジブリ作品が有名だよね。



好きなひとが、できました。
 
 

4歳と14歳で、生きようと思った



おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。
 
 

カッコイイとは、こういうことさ。


…。
 
……。
 
………。

これらは全て糸井重里の考えたコピーです。
 


↑このおっさんが全部考えたの。すごいよね。だってどこにでもいそうじゃんコイツ。風俗の常連客みたいなフェイスじゃん。ピンサロの待合室でメッチャうがいしてそうじゃん。そんなおっさんがこんな天才的なコピーを書くんだよ?驚くでしょ。こんなの普通誰も書けないよ。
 
例えばね。
 
『もののけ姫』の映画を見て、「この映画の魅力を文章にしてください」って言われたとする。10,000文字与えてもらえれば出来る。でも15文字以内だったらどうだ?超難しい。2時間の映画をたった15文字にして伝えるには、無駄を全て削ぎ落して、要点だけを残さなければいけない。つまり、文章力はもちろんのこと、それ以上に「読み取る能力」が必要になる。その映画を見て、どこが大事なのか?何を伝えたいのか?これをピンポイントで理解できなければいけない。

逆に言えば、10,000文字で魅力を書くってなったら、多少の誤魔化しがきくってことなんだよね。不安な時ってメッチャ喋るじゃん。あれと一緒。

せっかく『もののけ姫』を例に挙げたんで、この作品のキャッチコピーに関するプチ情報を共有いたしましょう。



↑これが有名なキャッチコピー。「生きろ。」は糸井重里のキャッチコピーの中でも最高傑作じゃないかな~って俺は考えてる。『もののけ姫』を見ればわかるけど、完全にこの一言に集約されるもん。これ以外は考えられない。要点をガッツリおさえて、無駄を全てそぎ落として、骨だけにしたら、その骨に書いてあったのは「生きろ。」だったって感じ。
 
もしも『もののけ姫』のキャッチコピーを考えるって会議があるとして、俺と糸井重里が2人でアイディア出しまくったとするでしょ?そこで糸井重里に「ん~それじゃあ『生きろ。』なんてどうかな?」って言われたら、もうシャーペン置くもん。タオル投入だよ。完璧なコピーが生まれた瞬間ってそんな感じなんだよね。もうそれにしか見えなくなる。大喜利の「写真で一言」によく似てるかも。
↑この有名なやつなんていい例だよね。もうそれにしか見えないじゃん。そう言ってるようにしか見えない。いいコピーってのもそういうものなんだよ。

ちなみにね。
 
『もののけ姫』のコピーに関しては、「生きろ。」に決定するまでに、たくさんのボツ作品も生まれたんだ。糸井重里は悩みまくって、多くのアイディアを出して、宮崎駿からボツをもらいまくったわけ。そのボツ作品に関しても、せっかくだから全て紹介したいと思います。

おそろしいか。
愛しいか。

おまえには
オレがいる。

惚れたぞ。

ひたむきと
けなげの
スペクタクル。

だいじなものは、有りますか。

昔々は、今の今。

おまえは、まぶしい。

死ぬのと、生きるの、どっちが好きだ。

死ぬなっ。

それでもいい。私と共に生きてくれ。

ハッピー?

悪からでも善からでも、おまえを守る。

弓を誰にひく?!

あなたは、何を守る?!

なぜ、俺は生まれてきた。

LIFE IS LIFE !

化けものだらけ。

神々は、なつかない。

森には、おそろしい神々がいる。

暴と愛の嵐。

人間がいなきゃよかったのか。

わからなくっても、生きろ!


以上の22件。

これらは全てボツになったコピー。後出しじゃんけんみたいになっちゃってイヤだけど、確かにどれも違う。どう考えても「生きろ。」の足元にも及ばない。
 
そんな苦労があって、ようやくひねり出したのが、「生きろ。」だったんだ。このコピーを見た瞬間、ずっとボツを出し続けてきた宮崎駿が、とうとうOKを出したとのこと。回り道をいっぱいしたけど、結局たどり着いたのは、ものすごく単純な答えだったってことだね。

美輪明宏じゃないけどさ。7色の太陽光線が重なると白になるってのは本当にあるんだよ。この『もののけ姫』のコピーなんてまさにそう。複雑に考えて、考えて、考えまくって、何色も足した後に生まれたシンプルってのは、ものすごく心に響くんだ。

……まぁ、今日言いたかったのはそういうことですよ。

人見知りだったり、コミュ障だったり、パニック障害だったり、メンヘラだったり、対人恐怖症だったり、とにかく人間関係が苦手って人はね。文章を書く仕事をしたらいい。どうせその道しか残されてないだろ。そして、文章を書く仕事をするんだったら、最初に言った通り、自分は100を1にするほうが得意なのか?1を100にするほうが得意なのか?その辺は自己分析したほうがいい。
 
その簡単な方法が、Twitterとブログの利用だと思う。同じ内容のことを140文字と10,000文字で書くんだよ。そんでどっちが見てる人に刺さったかを検証するの。
 
他にもね。ブログのタイトル付けも大事。自分で書いたブログなのに、タイトル付けが下手な人は絶対にコピーライターには向いてない。だって自分で書いたんだよ?何を伝えたいのかは自分が1番わかってるはずじゃん。それを少ない文字数にまとめられないってのは致命的だもん。
 
もちろん俺にはできないけどね。今こうして書いてるブログ記事のタイトルだってメッチャ迷った。本文は長文で書いたけど、それを15文字以内とかにしたら、何がベストなんだろうって考えると正直難しかった。
 
だから「なるべくギュッとしたい!」という、しっくりこない稚拙なタイトルにしてしまったってわけですよ。でもまぁ、それがこのブログ記事で最も伝えたかったことだからいいけどね。
 
……ってなわけで。みなさんも文章について色々と考えてみてください。せっかくSNSが普及して、自分の書いた文章を多くの人に見てもらうチャンスが増えたんだからさ。
 
もし、まともな社会から逃げ出して、自分だけの世界に没頭したいって言うのならば、1人で家にこもって、文章を書けばいいんだよ。とりあえず書いて、書いて、書きまくれ。文章を生み出す苦労がわかるはずだ。そして、その世界からも逃げ出すっていうなら、もう救いようのないカスだから知らないよ。
 
そんな奴には「死ねよ。」というコピーをおくります。(๑❛_❛๑)