秀香穂里さんのBL本「ノンフィクションで感じたい」を読みました♪
(キャラ文庫新刊)
- 秀 香穂里
- ノンフィクションで感じたい
秀さんは、萌えツボにささらなかった作品が一度あったきりで、
自分的にはハズレない作家さんです。
どこが好みかと言えば、
①主人公たちが恋に悩みつつも、仕事に生きる
(ときには仕事優先!)
②文体が好み
③グルメシーンがリアルで涎を誘う
④Hシーンがねっとり濃いetc.
それに「学園ヘヴン」の同人誌作りに手を染めてらっしゃるのにも、
親しみを感じます。
それはさておき。。。
「ノンフィクションで感じたい」もまた仕事に生きる男たちのお話です。
神尾(雑誌編集者)×吉井(恋愛小説家)
ともに28歳。
大学時代に、吉井から告白して二人はつきあっていたが、
吉井の愛が重すぎる・・・と
神尾に振られてしまう。
6年後、
売れっ子恋愛小説家になった吉井の前に、
編集者として神尾が登場。
神尾の左手には結婚指輪が光る。
作品をヒットさせるために、
苦手な官能シーンを取り入れろと、
吉井に迫る神尾。
いまだに神尾への想いをひきずっている吉井は、
作品を書くための条件を神尾につきつける。
「だったらお前が俺に官能を教えろよ」
昔以上に熱っぽく自分を抱く神尾に、
吉井の胸はかき乱される。
神尾が抱いてくれるのは仕事を取るため――。
雑誌の連載が終わったら、
自分たちの関係も終わってしまう。
そう思いつつも、
束の間の情事に流されていく吉井。
相手は男。
そして既婚者。
禁忌が強いほど、
Hは熱く燃えるのだ
(濃いシーン多めで満足でした)
吉井が雑誌に連載している恋愛小説は、
もちろん男女のお話。
言葉にできない神尾への熱い想いを、
上司との不倫に悩む女性主人公にたくして、
吉井は真剣にストーリーを考えていきます。
売れる小説にしたいという気持ちと、
恋する男として自分の気持ちに正直に書きたい!
という気持ちの狭間で悩む吉井に好感がもてました。
どんなに愛していても、
相手の家庭を壊すことだけは、
絶対に考えない吉井の誠実さが好きです。
それに、快楽に正直なところも~~!!!
吉井視点でストーリーは進行するので、
神尾の心理は想像しながら読むしかないのですが、
吉井のことを心から心配している様子が伝わってきます。
自分への思いを利用して、
体だけ頂戴する不実な男ではないんです。
最後は、
ロマンチックなハッピーエンドが用意されてます。
あいも今すぐ東京タワーが見える高層ビルに行かなきゃ~~!!!
(え? もう遅い??)