こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
『面倒くさい』、『邪魔くさい』が口癖の人が多くいます。
これは、心のどこかで、『ラクしたい』と思う気持ちがあるからです。
この『ラクしたい』の『ラク』には、次の2つが含まれています。
◆(1)『あえて、やりたくない』
◆(2)『あえて、考えたくない』
どうでしょうか?
(1)の『あえて、やりたくない』と思っている人に、『これ、やっといて』とお願いすると、心の中で、『面倒くさい』、『邪魔くさい』と思われます。
これが仕事の指示であれば、それでも仕方なく、指示通りにやるでしょう。
それでも、気持ちは、『やりたくない』はずです。
このことを、言葉に出しては言いませんが、その表情や態度に表れて出ます。
特に、お客さんと接する職場でこれをすると、お客さんにバレていると考える方がいいですね。
そして、お客さんは、『あっ、やらされているんだな』と感じ取られてしまいます。
これって、とても怖いことなのです。
また、(2)の『あえて、考えたくない』と思っている人に、『これ、考えといて』とお願いすると、心の中で、『面倒くさい』、『邪魔くさい』となってしまいます。
とは言っても、それが仕事だと、仕方なく『考えたフリ』をするでしょう。
そして、『色々考えたけれど、分からない』と答えるか、『たまたま頭に浮かんだことを、考えたこと』としいて答えようとします。
なぜ、これが『考えたフリ』と分かるのかと言うと、簡単に分かる方法があるからです。
それは、『どのように考えたのか、メモでもいいので、見せて下さい』とお願いします。
すると、ほとんどの場合、『そんなメモはありません』となるはずです。
ところが、『考えたことがある人』なら分かると思いますが、『考える時は、沈黙する時間』が多くなります。
そのため、『今、何を考えているのか?』がブレないように、紙に書くなどしてメモするのです。
これは、人によってパソコンやスマホにメモする人もいますし、途中では何もメモせず、ある程度まとまってから、メモする人もいます。
それほど、『考えること』と『メモすること』は、相性がいいのです。
そんなメモがないのなら、ほぼ考えてないと思ってもいいでしょう。
では、そもそも、なぜ、『やりたくない』、『考えたくない』と思われてしまうのでしょうか?
それは、『何のために』という目的が抜けているからです。
ここがなく、『これ、やってといて』や『これ、考えといて』とお願いしても、それは、『面倒くさい』、『邪魔くさい』と思われてしまいます。
例えば、
◆『仕事を楽しく、面白くするために、これ、やっといて』
◆『お客さんに、もっと喜んでもらうために、これ、考えといて』
このように、『何のために』は、必ず伝えましょう。
ただ注意することは、『相手と共感できる目的』である必要があります。
『相手と共感できる目的』でなければ、いくら『何のために』をハッキリさせても、『面倒くさい』、『邪魔くさい』と思われることに変わりはないでしょう。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則