こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
『ブームを作ること』のメリットは大きいです。
『ブーム』とは、一時的に注目される状態を言います。
そのため、広く、多くの人に知らせることができるのです。
しかし、急激に広まるため、一時的に終わるというデメリットもあります。
特に、今のネット時代では、ブームが広がることも早いですが、消えて行くのも早いです。
では、なぜすぐに消えて行くのでしょうか?
それは、多くが商品であるモノに、注目してしまっているからです。
つまり、モノを売ろうとすしているから、すぐに飽きられてしまうと考えます。
ところが、モノではなく、ヒトが注目をされるようになると、また違った展開になるのです。
ヒトが注目されると、『一時的なブーム』にならず、『継続的なファン』ができるので、長続きして行きます。
そうなると、『この人からすすめられた商品なら、買ってみたい』と思うのです。
なので、そうなるようなストーリーを組み立てて、『モノを買うのでなく、このヒトから買う』と、ヒトが注目されるようにしなければいけません。
そのためには、次の3つのポイントをハッキリさせる必要があります。
◆(1)『誰に、買ってもらうのか?』
◆(2)『何を、買ってもらいのか?』
◆(3)『誰から、買ってもらうのか?』
この3つになります。
特に、(1)と(3)が重要で、モノではなく、ヒトに注目する意識を持つことが大切なのです。
それをせず、(2)のモノだけを意識すると、『一時的なブーム』で終わりやすくなります。
では、(1)の『誰に、買ってもらうのか?』を、なぜハッキリさせないといけないのでしょうか?
それは、今は昔と違って、個人である自分自身を尊重する人が増えているからです。
これを違う言い方で言うと、『わがままになっている人』が増えていると言えるでしょう。
そのため、『自分のわがままを聞いてもらえるお店』を探しています。
だから、『こんなわがままがあるあなたに』と、『誰に』をハッキリさせて呼び掛けると、反応してもらえるのです。
そのために欠かせないことは、『情報発信』になります。
できれば、『わがままが人』が集まりそうなところへ、『情報発信』するといいですね。
その上で、(3)の『誰から、買ってもらうのか?』をハッキリさせます。
なぜなら、『誰から』に当たる人が、『信用できる人』でないと、不安になるからです。
ここで言う、『信用できる人』とは、『約束を守る人』とも言えます。
ここでも、『約束を守る人』には、2つのタイプがあることを注意しなければいけません。
例えば、
◆(A)『広く、浅く、不特定多数に向けて約束する人』
◆(B)『狭く、深く、特定少数に向けて約束する人』
この2つのタイプの人がいたとしたら、どちらが『信用できる人』でしょうか?
おそらく、(B)の人の方が信用されるのではないでしょう。
もっと言えば、『あなたに向けてだけ約束する』とした方が、さらに強いですね。
昔は、『一定レベルの商品をより安く売ること』が求められていましたが、今は、『信用できる人がすすめる商品』が求められていて、そんな商品なら、高くても売れるようになっています。
つまり、今は、『何を買うかよりも、誰から買うか』の方が優先されるのです。
どうでしょうか?
あなたが今、『一時的なブームを作りたい』と思っていたら、ちょっと待って下さい。
高くても買ってくれるお客さんは、『継続的なファンになりたい』と思っていますよ!
そして、そのような『個人である自分自身を尊重するお客さん』は、これから益々増えて行くことでしょう。
そんなお客さんのために、『信用される人』や『信用されるお店』を目指してみては、いかがでしょうか?
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則