こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
業績を上げるためには、スタッフさんに現状の良い数字を伝えて褒めることが大切です。
例えば、『売上げ』、『客数』、『客単価』、『新規客数』、『リピート回数』など、結果が数字で表せるものなら、何でもかまいません。
数字は、誰にでも分かりやすく、ウソがない事実なので、説得力があります。
だから、良い結果が数字で表されたら、それをスタッフさんに直接伝えて、褒めるのです。
例えば、
◆『この日は、こんな良い数字になってるよ!』
◆『すごいね!』
と直接伝えて、褒めます。
そして、その後に、次のように聞きましょう。
◆『この日は、どんな行動をしたの?』
いきなりこのような質問をされたスタッフさんは、最初、『ポカ~ン』とされて、『え~、この日は、何をしたのかな~?』と、戸惑われることが多いです。
それでも、しばらく同じようなことを聞き続けていると、そのうち、『ああ、その日は、こんなことをしたからだと思います』と、答えてもらえるようになるでしょう。
このことが、とても大切になります。
なぜなら、『良い結果につながる行動』を言葉にすることで、ハッキリと意識できるからです。
通常、多くのお店では、ただ何となく、ダラダラと同じ行動を繰り返しています。
だから、『どの行動が良い結果につながるのか?』、分かっていません。
そのため、今やっていることが、『良い結果につながらない行動』であったとしても、何の疑問も持たないのです。
当たり前のことですが、『良い結果につながる行動』をすれば業績は上がり、『良い結果につながらない行動』をすれば業績は下がります。
だから、良い数字が出た時は、それをスタッフさんに伝えて、褒めて、『どんな行動をしたのか?』、聞くことがとても重要なのです。
このようにして、『結果が出た後で行動が聞ける』ようになったら、今度は、『結果が出る前に行動を聞く』ようにします。
例えば、次のように聞くといいでしょう。
◆『〇〇さん、おはよう!』
◆『いつも、〇〇だね!』と、何気ないことを褒めます。
そして、
◆『今日は、どんな行動をするの?』
これを聞くと、スタッフさんは、すでに『良い結果につながる行動』が分かっているので、その中から、『今日は、こんな行動を集中して行います』と、答えてもらえるでしょう。
これを、しばらく続けていると、そのうち、今度はスタッフさんの方から、次のようなリクエストが出て来ます。
例えば、
◆『あの~、お願いがあるんです』
◆『今月は、こんなことがしたいんですけど、かまわないでしょうか?』
こんな時は、よっぽどのことでないかぎり、『もちろん、いいよ!』と、OKを出します。
なぜなら、その内容のほとんどは、お店のことやお客さんのことを考えてのことだからです。
OKを出して、その結果を一緒に楽しみます。
それが良い結果なら、もちろん一緒に大喜びし、たとえ悪い結果でも、『良いチャレンジだったよ!』と、悪い結果よりも、良い挑戦を褒めればいいのです。
そうすると、また新しいチャレンジに挑んでもらえるので、必ず良い結果につながって行きます。
あなたがスタッフさんにやることは、次の2つです。
◆(1)『良い結果が出た後で、行動を聞くこと』
◆(2)『結果が出る前に、行動を聞くこと』
この2つをするだけで、スタッフさんの行動が劇的に変わり出しますよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則