こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
対面接客を重視しているお店の場合、売上げの結果を左右するのは、やっぱりスタッフさんの行動にかかっています。
その行動によって、スタッフさんを大きく2つに分けると、次のようになるでしょう。
それは、
◆(A)『結果につながる行動をやっているスタッフさん』
◆(B)『結果につながらない行動をやっているスタッフさん』
このようなお店で、(A)のスタッフさんが活躍すると、売上げがアップするでしょう。
逆に、(B)のスタッフさんが活躍すると、売上げがダウンしてしまいます。
これは、当たり前と言えば当たり前です。
しかし、このことが分かっていたとしても、どうすることもできないお店が多いと思います。
理由は、(A)のスタッフさんが、余りにも少ないからです。
例えば、スタッフさんが10人いて、(A)の『結果につながる行動をやっているスタッフさん』が1人だったとします。
そうすると、残りの9人が、(B)の『結果につながらない行動をやっているスタッフさん』です。
しかし、(B)のスタッフさんの多くは、自分の行動が結果につながっているのか、いないのかなんて、気にしていません。
これには悪意がないから、厄介なのです。
しかし、このままでは、売上げがアップすることはないでしょう。
では、どうすれば、(B)のスタッフさんを(A)のスタッフさんに変えることができるのでしょうか?
単純に、『今から、このようなことをして下さい』と言っても、今までの行動から新しい行動に変わることは、まずありません。
なぜなら、(B)のスタッフさんほど、新しい行動に対して、『できない理由』をすぐに考えるからです。
例えば、
『やったことがないので、できません』
『やり方が分からないので、できません』
『新しいことを覚える時間がないので、できません』
など、極端な話、理由は何でもいいのです。
とにかく、『できない理由』を探します。
こんな時、どうすればいいのでしょうか?
ポイントは、10人の中で1人、『結果につながる行動をやっている』、Aさんに注目するのです。
◆『どんな時に』
◆『どんな表情で』
◆『どんな仕草で』
◆『どんな言葉を使って』
『結果につながる行動をやっているのか?』を、具体的に、手順までハッキリさせるのです。
ここがハッキリすると、それが、『このお店のマニュアル』となります。
ただ、『マニュアル』というのは、言葉で説明できることはハッキリさせられますが、言葉で説明できない『間』や『雰囲気』は伝えられないのです。
そこで、(B)のスタッフさんに、次のように呼び掛けます。
『結果につながる行動をハッキリさせたマニュアルが、ここにあります』
『知りたいスタッフさんは、集まって下さい』
と言って、興味があるのかないのか聞いてみるのです。
そして、9人の中で1人でも、『はい、知りたいです』と、集まってもらえたら、そのスタッフさんにしっかりと教えます。
最初は、上手く行かないこともあるでしょうが、3カ月は続けてもらいます。
例えば、『結果につながる行動』が複数あったとしても、全てをやってもらう必要はありません。
そのスタッフさんが、『できそうな行動』を1つ選んでもらい、とにかくやってもらうのです。
1つができるようになるまで、やり続けてもらいます。
そして、それができるようになったら、思いっきり褒めてあげましょう。
そうすると、『自信ができる』ので、違う他の行動も興味を持ってやってもらえます。
このようにして、全員にやってもらうのでなく、最初は、『やりたい人』だけやってもらうのです。
このようなことを続けていると、(A)の『結果につながる行動』をやってもらえるスタッフさんんが、だんだん増えて来ます。
そうすれば、ある時、『結果につながる行動』が当たり前の行動になるのです。
何か遠回りのような気がしますが、実際は、こちらの方が早く全体が変わります。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則