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不都合な真実、モラルとレベルの低下 その1 真珠業界に喧嘩を売ってみる!

小生は宝飾業界を中心に30年以上を過ごしております。

最初に就職したのが、世界的(?)に有名なMから始まる日本の真珠で有名な会社の企業グループでした。1977年のことです。
第二次オイルショックの余波が残っており、就職難だったのを記憶しています。マーケティングを学んでいた小生は、意図せずヒョンなキッカケから宝飾業界に身を投じたわけです。

初任給が月給14万円強であったと記憶していますが、取り扱う商品は小売価格が小生の月給をはるかに超えるようなジュエリーでありました。
宝石の知識などは皆無であった小生は、宝飾の歴史、文化から始まり、取り扱う商品の素材から製造方法に至るまで貪欲に1年間、退社後に図書館等から仕入れた(当時はググルなんてものはなかったわけで、、、)資料を読みふけり吸収しました。
そして、どんどんこの業界が好きになっていきました。それは現在も変わっていません。

しかし、昨今の我が業界は如何なものでしょう!

そんな時、小生と同じ企業グループに属していたY氏が最近業界紙に真珠に関して”この50年の真珠衰退を思う”と言うコラムを寄稿しているのを目にとめました。

”何をいまさら”と言うのが率直な感想です。

いままでに、通算5回のコラムを読ませていただき、単なる暴露になっているとしか思えませんし、多々の不都合な真実をリアルタイムで触れているのに、その時期になぜ警鐘を橋いなかったのでしょうか?しかも、真珠業界に最も影響を発信できる企業に属していながら、、?
で、あれば、現在何を成すかを提案してください。批判と反省だけだったらサルでも出来ます。

このコラムの中で、”私が仰天して私自身の客がからんだ面白い話があります”の一説があります。真珠に蛍光染料が注入されていたという下りなのですが、では、真珠業界で行われてきた”調色”と言うのはなんなのでしょうか?”着色”ですよね。

話はちょっとずれますが、伊勢水産高校と言う学校があります。この学校で、昭和30年代に使用されてい教科書に真珠養殖に関しての詳しい記述があります。真珠の養殖方法からその加工方法まで詳しく書かれています。

”調色”についての一説で、その加工方法の段階、”脱色”と言う説明があります。これは、真珠養殖が開始された当時の海はまだ水質汚染もされていませんでしたので、養殖真珠もある一定の品質で生産されていたのですが、それから50年近くたった伊勢の海はその養殖真珠を生み出すアコヤ貝の排泄物等でかなりの汚染が進んでいました。さらに真珠養殖に適した海は、平準な海面を年間維持できる、リアス式海岸の湾内が最適の場所でした。したがって、急な海流の動きも少なく、このヘドロとも言うべき貝の排泄物等は海底に沈殿していました。その海域で育ったプランクトンを主な餌として生育しているアコヤ貝たちは、その真珠を成長させる分泌液も不純なものが多く混ざって、結果としてシミが有ったり、色が汚かったり(鉛色や黒い斑点など)と影響を受けてきました。

そこで、”調色”と言う技術が革新的に進歩(??)しました。真珠養殖開始当時からもこの”調色”と言う概念と技術はあり、産出した養殖真珠のお化粧直し程度に行われていました。

その技法ですが、脱色は、過酸化水素水とアルコールを一定の分量で調合し、穴を明けた養殖真珠をその溶液の中に浸し、一定の温度管理と時間管理を行い脱色します。そして、着色は染料(塩基系・革の染色などに広く利用されていた)を溶かした水溶液とアルコールを一定の分量で調合し、養殖真珠をその溶液の中に浸し、一定の温度管理と時間管理を行い着色します。最後に、一定の色止めと洗浄を行い、これらの工程によって荒れた養殖真珠の表面をクルミの殻、綿、竹などを細かく砕いた研磨剤の中に養殖真珠を入れバレル研磨して仕上げます。

炭酸カルシウムの積層構造の真珠はこれでまるっきり別の物に生まれ変わります。
 ※当社事務所にいらっしゃれば実験してお見せも出来ます。

これが、古来の方法ですが、脱色剤の技術が進み、綿花の脱色剤等が流用されるようになりました。肌着などに利用される綿花の脱色剤には蛍光剤も入っており、これらを流用されて加工された養殖真珠は、当然蛍光剤の影響を受けるという事です。
現在、これらの加工方法は更に進化し、ケミカルを利用した加工方法になっているので、ここで詳しくは述べませんが、機会があれば紹介したいと思います。

小生は、20年ほど前からアコヤの養殖真珠のほとんどを宝飾品として考えていないことを色々な所で言ってきました。しかし、小生のような零細な企画会社のいう事など、真珠業界の利益と利権の構造からはゴミでしかなく一切黙殺されてきました。

今の養殖真珠は”真珠メッキ”でしかありません!!

アコヤ貝における養殖真珠の一年間に真珠層を形成する厚さは、直径に対して0.25mmが生物学上の限界です。したがって、一年間で0.125mmの真珠層しか形成されないわけですし、養殖真珠の核となるものはドブ貝等の貝殻を球状に加工したものですから、この球体に薄くメッキ状の真珠層が乗っているにすぎません。

ましてや、昨今の養殖真珠は海の中に1年未満しか養生されていませんので、大多数の養殖真珠の真珠層は上記以下のものであると考えられます。

それらに価値観をつけようと、真珠鑑別書なるものを生み出し、”花珠(はなだま)”だ”真珠(まだま)”だ”ナチュラル”だ”オーロラ真珠”だと、勝手なネーミングを付け、さも価値のあるようなものとして販売している今の真珠業界や宝飾業界は詐欺グループと言ってもいいでしょう!

更に、商品知識のない人間が末端の販売に携わっていると来たら何をか況やです。

不都合な真実は、モラルとレベルの低下を招くのです。

取りあえず、真珠業界に喧嘩打ってみました。
反論のある業界人がいれば受けて立ちます。

小生は、養殖真珠そのものを否定しているわけではありません。
小生が認める養殖真珠は無加工で真珠層が0.75mm以上のものだと思っているだけです。
30年以上前の無加工の養殖真珠が小生の事務所に少量ですが保管してあります。
色、ツヤは当時のまんまです。すばらしい!!
ご覧になりたい方がいらっしゃればご連絡ください。

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