そもそも、バレエの物語には数多くの【呪いドクロ】が登場します。


【眠れる森の美女】のオーロラ姫王冠2はカラボスから呪いをかけられる→100年の眠りにつく

【くるみ割り人形】の王子クリスマスツリーはネズミの王から呪いをかけられる→くるみ割り人形になってしまう


そして【白鳥の湖】ではオデット姫はロットバルトから呪いをかけられて白鳥になってしまう。


そしてそして!上記三つはすべてチャイコフスキーだ!呪い好きだったのか、彼……


どうして呪いをかけられなければならなかったのか?

【眠れる…】ではオーロラ姫の誕生式典に招待されなかった腹いせだった(でも正式に招待されたとして、カラボスが一体どんなステキな贈り物をするのか?それはそれで心配)


【白鳥の湖】のロットバルトはいかなる理由でオデット姫に呪いをかけてしまったのか?

仮定①……振られた腹いせプンプン

  ☆ロットバルトはオデット姫が好きドキドキだったが、振られてしまったハートブレイクので。《オディール》という娘がいるということは、ロットバルトは以前結婚してた。オデットは後妻にするつもりだった?まあ自分と同じ顔した娘がいる家庭に嫁ぐのは嫌かもね。


仮定②……やっぱり振られた腹いせ

  ☆これしか思いつかないわ~。「オレはフクロウ、君は白鳥。同じ鳥同士お似合いかも音符」とでも考えたのか?それならオデットもフクロウにした方が正解だったような……


仮定③……①と②と同じ。


他にどんな理由があるのか…?


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【呪い】が加わることによって、バレエ物語は一層華やかさを増す気がしますね。さすがチャイコフスキー

呪いをかける理由としては一番ピッタリします。

バレエと言えば!やっぱり【白鳥の湖】でしょう。


昔々、ある国にジークフリートという王子がいました。王子の誕生日、母の王妃は

「明日、各国から婚約者の姫達が来ます。一人を選んで結婚して王位を継ぎなさい」

でも王子は気もそぞろ。飛んできた白鳥を見、その夜狩にでかけます。


夜の森、ひときわ美しい白鳥を見つけたジークフリート。するとその白鳥は人間の姫へと姿を変えます。

驚くジークフリートに白鳥は

「私はオデット姫と言います。悪魔ロットバルトの呪いを受けて白鳥の姿にされましたが、夜の間は人間に戻れます。呪いを解くには誰にも愛を誓ったことがない青年が私に永遠の愛を誓ってくれるしか方法がありません」

それを聞いたジークフリート王子はオデット姫を救おうと決心。明日の夜の舞踏会の場で愛を誓うことを約束します。


舞踏会。招待された姫達には目もくれず、オデットを探すジークフリート。ですが、彼の前に現れたのは客人に化けたロットバルトとオデット姫にそっくりのオディールでした。

思わずオディールに愛を誓ってしまうジークフリート。窓ですべてを見てしまったオデット姫は絶望して森に去ります。それを見たロットバルトとオディールは高笑いを残して去り、間違いに気付いたジークフリートは王妃が止めるのも聞かず、オデットに詫びる為に彼女の後を追います。


再び夜の森。オデット姫に謝罪するジークフリート王子………



で、ここからお話が2通りあります。


①二度と人間には戻れないオデット姫。姫はジークフリート王子と共に湖に身を投げます。その愛の力で呪いが解け、2人は天国で永遠に結ばれるのでした(悲劇バージョン)


②2人の前に勝ち誇ったロットバルトが現れます。が、2人の愛の力の前に悪魔の呪いは敗れ、オデット姫は人間の姿に戻り、王子と幸せにくらします(ハッピーエンド版)


原作の結末は①らしいのですが、旧ソ連時代は「完全懲悪」主義だったため、②が主流でした。ソ連崩壊後は①も上演されています。ちなみにパリ・オペラ座は②です。(王子が悪魔と戦う!)


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超有名な物語(そして非常に分かりやすいストーリー)。バレエ仲間が口をそろえて言う言葉があります。


「ジークフリートはマザコンである」


何故こんな不名誉な噂がたっているのかというと、3幕の最後、ロットバルト達が高笑いしながら去った後で

「ボクこんなひどい目に遭ってしまった!お母様!~」

と言うセリフが聞こえてきそうな勢いで、王妃の手にすがって嘆くジークフリートの演出。どのバレエ団もこの演出をしているので、きっと【ジークフリートはマザコンである】という実しやかな噂が飛び交っているのだと思うんですが。

元々のジークフリートの人物像がマザコンなのか?それとも皆が演出をするからそう思われているのか?玉子が先か鶏が先か的な話です。


それともう一つ…

【何故、ロットバルトはオデット姫に呪いをかけたのか?】


それは次回。

【passé】…パッセ


「パッセ!」と言われると、10人中9.8人位は


《片方のつま先をもう片方の膝にくっつけたポーズ(前から見ると、三角旗みたいな形)》


をするのですが、本来の【passé】の意味は《通過する》という意味なんですが…。何故日本では違う意味なんだろ~といつも考えています。

本来の使われ方は


「derrière arabesque, passé première ,devant attitude」(デリエール アラベスク パッセ プルミエール ドゥバン アチチュード)


訳:《後ろのアラベスクから一番を通って前のアチチュード》



今度レッスンで使ってみましょう。これであなたもフランス人!



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馬が

「ボク、跳びます~馬!」

と言わんばかりに前足で地面を掻くしぐさを


【Pa de cheval(パ・ド・シュヴァル)】


【Pa de chat】の時と同じ訳し方で「馬の動き」を指すらしいです。

動きの説明は…


《つま先で床を掻く》とか《5番ポジションから一度クペを通ってタンジュやらジュッテやら》する動きです。

足首を柔らかく動かして、ゴムへらのように動かすことがポイント。


ドンキホーテブーケ1のキトリのVaの最期の方で、女性ダンサーがポワントのまま足を交互にだす動きが

【Pa de cheval(パ・ド・シュヴァル)】

です。


ところでaile balletは今日(4月3日)からポワントクラスが始まります。目指せ!ポワントの達人キラキラ!!

 昔、オーストラリアに旅行した時に《ウミガメカメの産卵》ツアーに参加する機会がありました。

場所はクイーンズランドのある街。田舎でした。

砂浜に産卵しにくる母カメは非常に用心深く、人間の雰囲気などを感じると上陸しないそうです。ガイドに言われるまま、ひたすら砂浜の一角でカメを待つ人間達。それだけ用心深いウミガメですが、一旦産卵が始まるとそれに夢中になって、人が囲んででも逃げ出さないそうです。


ところで、こんな海辺波のお話が何故【ラ・シルフィード】と関係あるのか?


ウミガメ産卵場所までの途中に林霧がありました。ツアー団体はそこを進んでいくのですが、その林がむちゃ怖い叫び明りがあるとウミガメが上陸しないので、強い光や懐中電灯は×。昼間は緑の綺麗な木々が、真夜中星空には真っ黒い影でしかないんです。風でザワザワ揺れる黒い影……中世の森はさぞや異様な恐怖の世界だったことでしょう。


その恐ろしい森を青年ジェイムズはラ・シルフィードを追いかけて進んでいくんです。木々の間を見え隠れしながら飛ぶ風の妖精をジェームズは何とか捕まえようとします。そもそも彼は何故追いかけてゆくのか。


 舞台は中世スコットランド。青年ジェイムズには婚約者エフィという婚約者チョコがいました、彼女との婚礼の日、突然ジェイムズのそばにシルフィードが現れます。シルフィードは

「私はあなたが子供の頃から知っている」

と話しかけます。ジェイムズがエフィと結婚すると知ったシルフィードが嘆き悲しみ愛を告白。婚礼の最中に結婚指環を奪って逃げると、ジェイムズはその後を追って婚礼の場から去っていきます。


 そもそもジェイムズは“単に大切な指環を返して欲しくて追った”のでなく、明らかに“この世のものでない妖精に惑わされて自らついて行った”ような節がありますよね。夜の森も目に入らない程にシルフィードに惑わされるジェイムズ。

『妖精と人間が結婚できるのか』

『自分にはエフィという婚約者がいる』

『しかも今日は大切な婚礼の日』

などという冷静な判断はぶっとび~ドンッ。彼はただひたすらシルフィードを捕まえることだけに夢中になってしまうんです。


多分、昔々のヨーロッパではこんな人間が出たのでしょう。実は結婚が嫌で逃げ出した人や、他の悩みがあって行方知れずになった人。そんな人が出ると

「あの人は森の妖精に惑わされてしまった」

とか何とか言われてたんじゃなかろうか?それが《人を惑わす妖精伝説》を作り上げてきたんじゃないか?


《ウミガメツアー》の一ヶ月後にちょうど【ラ・シルフィード】を踊る予定でしたので、そんな情景を頭に想い、(相手の男性ダンサー扮する)ジェイムズを惑わせるように演じたつもりでしたが、批評は……どうだったんでしょう~???でもまたいつか(必ず)踊りたい作品です。


ところで、ジェイムズは実は結婚に悩んでいたのでは…という解釈は今のところ私だけです(斬新?)。