休日の朝。
夫は仕事で出掛けており午前中には小学生の子供の用事を済ませに出かけないとと思いながらも少しのんびり過ごしていた。
スマホが鳴った。
彼だ…
普段電話で話すことは無い。
LINE通話はたまにするけど、もう2年以上電話番号からの電話はしていないかもしれない。
普段は夫がいる土曜日の真っ昼間、それを知っているはずの彼がなぜ電話をかけてくるのか…
心臓がバクバクと鳴り出す。
どうしよう
そう思った矢先、スマホは鳴り止んだ。
それで気持ちが収まるわけもなく、そわそわとスマホを持ち子供がゴロゴロしているリビングを離れる。
私が昨晩彼に送ったLINEはまだ未読のままだ。
やっぱり不測の事態だ。
10分ほど考え、おそるおそるLINEで『何事?』
と送るので精一杯だった。
手が震えていたと思う。
するとすぐにまたスマホが鳴った。
電話だ
いよいよ本妻にバレて慰謝料請求かぁ…
ぼんやりとした覚悟を胸に電話に出た。
私『…はい』
彼『…もしもし』
私『はーい どうしましたか?』
なんとか平成を装って話しかける
彼『…(スピーカーにして!)』
彼の後ろで女の声が仕切りにスピーカーに切り替えるように促しているのが聞こえた。
いよいよこの時が来たか。
息を吸って耳を澄ます。
女『あ、いきなりすみません。あの私、彼と2年前からお付き合いしていて結婚の約束もしている者なんですけれど』
……は?