1週間後?いや、1週間もしないうちに二人で食事に行った。
映画は、現地集合だったけど、この日は迎えに来てくれた。私の好きな車でうれしかった。

おしゃれな店。
予約をしてくれていた。

全然タイプじゃなかったけど、うれしかった。
自分のために予約してくれたこと。
さらによくよく聞くと、あまりおしゃれな店を知らないから、おしゃれな友達に聞いて予約してくれたらしい。
くすっと笑えたけど、うれしかった。

1週間もしないうちに2度も会ってること、私のために頑張ってくれていること、話もとぎれず、悪い人ではなさそうかな、と思った。

さらに、そのあとも、彼からは時間があれば夜景を見に行きたいだの、少しの時間でも、仕事のあとでも会いたいと猛アピールだった。
正直、私はそんなにベッタリな付き合いはしたことがなかったし、望んでいなかったので、少し「なんだ、この人は。」と思って面白かった。でも、悪い気はしなかった。でもでも、疑いの気持ちも大きかった。

私は背が低くてどちらかというとロリコンタイプの男性かおじさんに、好かれる傾向にあった。
そして、付き合うと、そのイメージと適当でガサツな私の本性とのギャップでふられることが多かった。
高速2時間のところに住む彼のところに毎週通っても、振られた。その手の男性から見ればかわいいけど、大切にはされないと落ち込んでいた時期だった。
だから、「この人も、私の素を見れば絶対に去っていく」と思っていた。