チェコ プラハの旅、つづき。
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ボヘミア地方を流れるヴルタヴァ川。
ドイツ語でモルダウと呼んだほうが、知っている方も多いのではないでしょうか。
プラハの町を二分するこの川の、東岸には新旧市街とユダヤ人街、
西岸にはプラハ城のある地区フラッチャニと、マラー・ストラナがあります。
川に架かるのは、1400年に完成したカレル橋。
ヨーロッパに現存する石橋の中では最も古いものだそうです。
橋の欄干には、後に加えられた30体もの聖者や歴史上の人物の彫像が並んでいて
中でも、ボヘミア司祭のヤン・ネポムツキーが人気。
1日目はあいにくの曇り空。
灰色の空と川の流れに、ふとスメタナのモルダウを思い出しました。
あの独特の旋律に、私が偲ぶのは中学生時代。←クラス合唱曲でした。
橋の上は露店や観光客で賑わっていたものの、川を眺めていると心が静まります。
カレル橋を渡り小路を抜け、のんびり昼食や買い物をしながら
プラハ城より先にある2ヶ所を訪れました。
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《ロレッタ教会》
聖母マリアの家(Santa Casa)がイタリアのロレットに運ばれたという伝説のもと、
各地の巡礼地にオリジナルを模して造られたもののひとつ。
その中でも、芸術と歴史の面で評価されるのがこのプラハのロレッタ教会。
中庭にあるサンタ・カーサをぐるりと囲むように、教会が建てられています。
2階にある宝物室には美術工芸品のコレクションも豊富で、
最も名高いのは、6222粒のダイヤモンドがちりばめられた聖体顕示台。
写真、1日目と2日目のものが混在しています。天気がいいのは2日目撮影。
館内写真は撮りませんでした。
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《ストラホフ修道院》
1142年に設立された、ボヘミア最古の男僧修道院。
戦争で一度焼失したものを、16世紀頃に再建したそうです。
有名なのは、世界一華やかだといわれる2つの図書館。
「神学の間」
天井の漆喰装飾や美しいフレスコ画は圧巻。
画家で修道士でもあった"Siard Nosecky"が描いたものだそうです。
「哲学の間」
高さ14mもの大きな部屋に、4万冊以上の図書が収められています。
書棚に使われたクルミ材は、廃止になった別の修道院から購入したもので
そのことにより、当時建設中だったこの図書館は拡大を余儀なくされたとのこと。
大きな天井画は、ウィーンの画家"Franz Anton Maulbertsch"によるものだそうです。
2つの間をつなぐ廊下にもたくさんの書物が置かれています。
どこまでも続くように見える廊下ですが、途中からは騙し絵。
他にも装飾頭文字のものや、螺鈿細工で装丁されたもの等
出入口付近に展示された古書もとても素敵でした。
この修道院では、中世の時代から知識や勉強を大切にしてきたそうです。
そのため、このような希少な図書館が残ったんだとか。
書物は叡智を養うため、神を知るための貴重な道具なんですね。
本も読書も好きだけど、加えて図書館の雰囲気も好きです。あと本屋も。
この日の一番はここかな。
夫と一緒に入れなかったのが残念。。。