オークスと日本ダービーが開催される東京芝2400mコース、内枠に入った馬は有利というのはわりと有名な話です。

はたして本当にそうなのか、まずは2010年以降に開催された東京芝2400mレースの枠順ごとの勝率、複勝率を見てみましょう。

 

枠順ごとの勝率(1着)

頭数 1着 2着
以下
勝率
1 257 29 228 11.3%
2 272 33 239 12.1%
3 286 23 263 8.0%
4 297 19 278 6.4%
5 315 24 291 7.6%
6 331 16 315 4.8%
7 380 22 358 5.8%
8 397 20 377 5.0%

枠順ごとの複勝率(3着以内)

頭数 3着
以内
4着
以下
勝率
1 257 65 192 25.3%
2 272 76 196 27.9%
3 286 60 226 21.0%
4 297 57 240 19.2%
5 315 80 235 25.4%
6 331 66 265 19.9%
7 380 82 298 21.6%
8 397 70 327 17.6%

たしかに1枠と2枠が勝率、複勝率ともに他の枠に比べ高い傾向があります。

しかしこの勝率、複勝率の高さだけから本当に内枠は有利と言い切ってしまってよいのでしょうか?

統計的に見てもこれは信用してもよいデータなのでしょうか?

内枠の着順が良いという結果が偶然に偏っただけなのかどうかを統計的に確かめる方法として、カイ二乗検定という手法があります。

カイ二乗検定の計算は足し算、引き算などの四則演算だけで出来る上に、Rというプログラミング言語を使用すれば、たった1行の命令を書くだけで行うことができます。

 

それでは先ほどの枠ごとの勝率(1着)の表のデータを使用して、内枠有利の結果が偶然の産物なのかどうかを確かめてみましょう。

 

一応命令について説明すると、まずchisq.testは カイ二乗検定を実行するという意味です。

続いてmatrix(c(数字の羅列 …))という記述がありますが、これは枠ごとの勝率(1着)の表のデータを「1枠の1着回数, 1枠の2着以下回数, 2枠の1着回数・・・8枠の2着以下回数」という形式で記述したものです。

ncol=2byrow=Tはmatrix内のデータが「1着回数」と「2着以下回数」の2列で出来ている表であることをRに教えていてます。

命令を実行すると以下のような文字列が表示されるかと思います。

X-squared = 23.196, df = 7, p-value = 0.001576

この中のp-valueの値に100を掛けた0.1576という数値が内枠の着順が良いのは偶然偏った結果である確率を示してます。

つまり内枠の着順が良かったという結果が偶然であった確率は約0.1576%ということになります。

逆に言えば約99.9%の確率で、内枠の着順が良いという結果には何かしらの必然性があるという意味になります。

さらに枠順ごとの複勝率(3着以内)のデータでもカイ二乗検定を行ってみましょう。

次のような結果になります。

命令

chisq.test(matrix(c(65, 192, 76, 196, 60, 226, 57, 240, 80, 235, 66, 265, 82, 298, 70, 327), ncol=2, byrow=T))

結果

X-squared = 16.175, df = 7, p-value = 0.02357

勝率のデータ同様に97%以上と高い確率で内枠有利という考え方は統計的に正しいという結果になりました。

では内枠は有利という結果が必然であるならば、その理由はいったい何なのでしょうか?

まず真っ先に思うのは、内枠のほうが好きな位置取りを選びやすいからでしょうか。

2010年以降の日本ダービーを見直してみましたが、内枠の先行馬が悠々と直進しているのに対して、大外枠の先行馬がラチに向かって慌てた勢いで斜めに走っていく姿を見るとやはり不利に感じます。

中段から攻める馬も内側が渋滞するせいで、第1コーナーから第2コーナーを外外と走らされて他の馬に比べて約20~30m以上余計に走らされるというのも不公平な話です。

しかしそれが理由だとしたら他の競馬場でも内枠はすべて有利という話になるはずです。

 

他に考えられるとすれば枠順抽選の際、強くて人気のある馬を意図的に内枠に集めているからでしょうか。

もしそうであれば勝率が高くなるのは必然ですが、さすがにこれは無いはずでしょうから、結局のところ自分には答えがわからず終いでした。

とはいえ、いずれにせよ「東京芝2400mコースの内枠有利」は統計的に見ても使える予想ファクターであるということがお分かりいただけたかと思います。

 

 

基本的にAIは自分で作ることはなく利用しています。誰でも手軽にできることを目指してノウハウ化しました。

 

競馬新聞をじっくり読んで予想したくらいの精度ならAIを使えば1分で買い目を構築できるようになります。

 

ただ、単なる数字で馬券を買うのはちょっとキツいですよね。私もそうだったから、できる限り根拠を探すようにしています。

 

STEP.1自分に合ったAIを探す

 

競馬予想のAIは色々とありますが、ほとんどは指数だけで表示しているものが多くありました。

 

自分の能力を生かしてプラスにしたかったので、そこをサポートするAIとなると選択肢は1つだけ。

 

私は、AI競馬新聞を利用することにしました。無料版はレース発走15分前に公開されているので自分との相性が分かるのでタスカル!

 

AI競馬新聞は、激走指数をグラフ表示するので一目で比較できるのと、前走レースで不利があったかアイコンで分かるのが便利。

 

さらに条件を満たせば、タイム予測からレースラップ生成、そのタイムに合った激走馬をピックアップしてくれます。

 

競馬予想に必要なデータ分析の80%を代行しているというだけあって、この情報を利用すれば自分に合った激走馬を探すのはラクラク。

 

私のように事前検討するなら【機能拡張版】で前日から検討することもできますよ。

 

>> 無料版AI競馬新聞はこちら

 

STEP.2レースを見直す

 

レース中に起きた不利がどれくらいなのか確認することで自分なりの感覚的な期待値が分かってきます。

 

そのためのツールにJRA-VANの「レーシングビュアー」が安くて便利。事前検討には必須ですよ。

 

JRAホームページでも確認できるけど開催日に忙しくしたくないですからね。余裕はホントに大事。

 

色々な角度から見るためにパトロール映像を併用すると意外な事実が見えてきたり慣れてくるとワクワク感がすごい。

 

自分で不利がないか見るのは苦痛だけど、不利があると分かってみる分には楽しいんだよね。

 

>> レーシングビュアーはこちら

 

 

STEP.3データベースを構築する

 

レース映像で分かったことや自分なりの見解は非公開のメモ専用ブログに残しています。

 

あとから見返すのにラクなのと、自分の考えをまとめるのに最適だし、ブログなら無料だしで都合がいい。

 

それが蓄積してくると自分だけのデータベースにもなる。

 

あとで見返すと「都合のいい情報だけ見てた」なんてことも分かってしまう。

 

自分の思考や弱点が分かっていれば少しずつ直していくことができると進歩してる実感が沸いてきてヤル気もアップしてくる。

 

何でも失敗すると利用媒体のせいにしがちだけど大体の原因は自分自身から発生するものなので自分を変える方がステップアップも早い。

 

 

STEP.4競馬資金を用意する

 

私は、投資タイプの馬券購入法を実践しています。その時その時で適当な金額で買うと勝つ可能性が限りなく低くなるからです。

 

ほとんどの人は資金運用プランがないから負けていると思ってもいいくらい。資金運用も情報と同じくらい重要だったりする。

 

せっかく良い情報があっても買い方を間違うと台無しにしかねないので心を入れ替えて実践するようになりました。

 

投資と言ってもカンタンな購入ルールなので誰でも実践できるものです。まあ、私も教えてもらったクチなんですけどね。

 

それは、「競馬資金の1%を1レースの購入にあてる」というもの。

 

競馬資金10万円なら1レースの購入額は1000円が最大になります。最初はシンプルな方がいいのでこれくらいでもOK。

 

競馬資金は定期的に見直します。11万円になったら1100円を購入額にする、9万円だったら900円を購入額に再設定します。

 

馬券購入は100円単位なので1万円の増減が見直すタイミングにするのが最適ですね。

 

こう買うと利益が伸びた時にさらに利益を伸ばすことができ、利益が減るとディフェンシブになるので攻防に優れた馬券購入ができるんです!

 

大事なのは競馬資金を他の用途に使わないというルールを守ること。

 

 

STEP.5オッズバリューを意識する

 

馬券を10年も買っていると見えてくることがあります。それは、競馬予想の正しさでは利益は生まれないということ。

 

もともと無理筋なんですよ0.1秒差しかないレースを予想するなんて。その結果が不安定にならないワケがない!

 

スマホのストップウォッチ機能で止めてみてください。0.1秒を狙ってね。やれば無理だと分かるから。

 

結局バリューが重要なんだと気づきました。1番人気の実力馬を2番人気で買えれば長期的には勝ちやすくなるんです。

 

その意識がないと競馬予想の精度とか間違った方向に行ってしまう。

 

競馬場が10場あって、距離体系が20もあるのに本当に精度でるんですか。無理筋なんですよ、コレは!

 

これは実践してみると分かりますがバリューが大きいほど長期的にはリスクヘッジが効くんですよ。

 

投資でも同じことが言われていて、むしろ予想なんてするなくらいの勢いで否定されていたりする。

 

私は、もうAIがあれば妙味のある馬を探せるようになったので予想力に依存する必要もなくなりました。

 

 

STEP.6レースは後で見る

 

日本人は遺伝子的に不安になりやすいのを知ってからは競馬との距離を考えるようになりました。

 

競馬との距離は近すぎないほうが絶対にいい。だから、基本的なデータ分析は外部に頼るようにしています。

 

自分でやると感情移入してしまい成果のたびに一喜一憂してしまう。メンタルが不安定だと結果も不安定になってしまうもの。

 

プロのスポーツ選手もメンタルがダメになればスランプになるように一般人ならもっと酷いことになる。

 

パチンコは自動抽選だから失敗した感覚がないけど、競馬予想は自分でするから失敗した感覚がすごいあるからなおさら。

 

パチンコの自動抽選のたびに落ち込んでいたらシンドイですよね。だから、距離を置くメリットは計り知れない効果があると思っています。

 

私も失敗したくないと思って堅い馬券を3年くらい買ってましたが、あとで見返すと笑うくらいジリジリと負けていくだけでした。

 

競馬は失敗を織り込んで資金管理するほうが長期的には良い結果につながります。

 

まあ、PATなら資金の増減で分かるけれどレースを見てなければ「そんなもんだよね」と思えるようになります。

 

その日の夜にでも見ると冷静に見れるぶん「今日は内枠が好走してるな」など良い気づきもありました。

 

 

STEP.7自分を信じてルーティンを回す

 

自分なりの馬券購入ルーティンができれば、あとはジョブズになった気分で未来につながると信じて買い続ける。

 

オリジナリティがあるほど同じ狙いは減るので長期的にプラス収支になりやすくなります。

 

もちろん、その強みが機能していることが前提になりますが、そこはルーティンを回しつつ改善していくのみ。

 

この作業は本当に楽しくて暇ができると何をつけ足そうか考えるのですが、あまり複雑にならないようにしています。

 

あまりに購入までのプロセスが複雑になると不調になった時の原因探しが大変なんでシンプルさは保っていたい。

 

最近はWIN5も楽しむようになり先週100円でWIN4まで行ったときに失敗したなと思いました。

 

あれだけ適切に買う重要性を学んでいたのに実践だと貫き通せないこともある。だって、人間だもの。

 

でも、失敗は本当に重要だと思います。そこではハズレても、その原因が分かっていると後のリターンに結びつくことも多いですから。

 

むしろ、小さく多く負けて学びを得るくらいでいいと思うくらい。

 

毎週のレースにワクワクできるようになったら、それだけでもう勝ち組ですよ。もうそれ人生を楽しんでる証拠だし!

 

上達するかはゲームと同じ。死にゲー「エルデンリング」のように多くの失敗から学びつつクリアを目指すようなもの。

 

次々に訪れるハードルを乗り越えるために、何を武器にするのか、そして何者になるのが最適なのか。

 

その答えは人の数だけ存在する、競馬というリアルゲームを全力で楽しんでみませんか!