【フランス現地レポート ~食材編~】
フランスと日本の違いとしては代表的なものとして水が上げられます。日本は軟水であるのに対しフランスは基本的に硬水です。料理で「あく」を除きたい場合や、煮くずれさせたくないときには、硬水を使うときれいに仕上がります。カルシウムが肉を硬くする成分と結びついて、「あく」として出るので除去し易いため硬めの肉を煮込んだり、牛肉でだしをとり、ブイヨンを作ったりする場合には硬水が適しています。肉が主な西欧料理ではミネラルが不足しがちなため、ヨーロッパでは硬水を使うことにより、不足しがちなミネラルを補っています。また、コーヒーには基本的には硬水が合います。硬水を使うと、酸味が強く引き立ち、カルシウム成分が多いと、コーヒーの苦味がやわらぎ、マグネシウム成分が多いと、渋味や苦味がより強く出る傾向があるからです。
更に野菜についてももちろん水質や土壌が違うため味や形も違います。写真のにんじんやねぎを見て頂くとその違いがお分かりいただけると思います。フランスはヨーロッパでも一番の農業大国であり、食料自給率も日本の39%に対しフランスは129%(2013年度)で自国で基本的な食料は賄える状況にあります。そして実感としては日本ほど品種改良が進んでおらず、旬の食材がはっきりしていることと苦味があるものはしっかり苦味が残っており野菜本来の味がしっかりしているのが特徴的です。
東西を海に囲まれているフランスでは魚介類も豊富に取れますので日常的に食されています。ただし、元々生まで食べる習慣がなかったため日本に比べるとその鮮度や水揚げされてからの保存方法は異なります。そのためやはり臭みが残ってしまったり、傷みが早かったりしてしまうので注意が必要です。甲殻類はやはり寒い地域なので動きが活発でないこともあり、全体的に淡白な味が多いです。余談ですが、和食店で食べたウナギは肉質も良く臭みも少なくてとても美味しかったです。ニホンウナギに味も似ており、需要も少なく安価で仕入れられるようです。
そしてお肉ですが、ご存知のとおり狩猟が盛んなフランスでは、写真のとおり街の肉屋でも鴨やウサギが販売されています。今回訪問したフランスで星を獲得されている日本人シェフの印象的な言葉で『日本では新鮮なフォアグラと言っても取り出してから3日は過ぎている、でもフランスでは取り出して1時間後に温かいままキッチンに届くんです。だからこそ調理法は全く異なります。』というものがありました。技術だけでは日本も確かに高いレベルにありますが、フランスに行かなければ分からないことがたくさんあります。その空気や風土に触れることでフランス料理の奥深さが見えてくるのかもしれませんね。
フランスと日本の違いとしては代表的なものとして水が上げられます。日本は軟水であるのに対しフランスは基本的に硬水です。料理で「あく」を除きたい場合や、煮くずれさせたくないときには、硬水を使うときれいに仕上がります。カルシウムが肉を硬くする成分と結びついて、「あく」として出るので除去し易いため硬めの肉を煮込んだり、牛肉でだしをとり、ブイヨンを作ったりする場合には硬水が適しています。肉が主な西欧料理ではミネラルが不足しがちなため、ヨーロッパでは硬水を使うことにより、不足しがちなミネラルを補っています。また、コーヒーには基本的には硬水が合います。硬水を使うと、酸味が強く引き立ち、カルシウム成分が多いと、コーヒーの苦味がやわらぎ、マグネシウム成分が多いと、渋味や苦味がより強く出る傾向があるからです。
更に野菜についてももちろん水質や土壌が違うため味や形も違います。写真のにんじんやねぎを見て頂くとその違いがお分かりいただけると思います。フランスはヨーロッパでも一番の農業大国であり、食料自給率も日本の39%に対しフランスは129%(2013年度)で自国で基本的な食料は賄える状況にあります。そして実感としては日本ほど品種改良が進んでおらず、旬の食材がはっきりしていることと苦味があるものはしっかり苦味が残っており野菜本来の味がしっかりしているのが特徴的です。
東西を海に囲まれているフランスでは魚介類も豊富に取れますので日常的に食されています。ただし、元々生まで食べる習慣がなかったため日本に比べるとその鮮度や水揚げされてからの保存方法は異なります。そのためやはり臭みが残ってしまったり、傷みが早かったりしてしまうので注意が必要です。甲殻類はやはり寒い地域なので動きが活発でないこともあり、全体的に淡白な味が多いです。余談ですが、和食店で食べたウナギは肉質も良く臭みも少なくてとても美味しかったです。ニホンウナギに味も似ており、需要も少なく安価で仕入れられるようです。
そしてお肉ですが、ご存知のとおり狩猟が盛んなフランスでは、写真のとおり街の肉屋でも鴨やウサギが販売されています。今回訪問したフランスで星を獲得されている日本人シェフの印象的な言葉で『日本では新鮮なフォアグラと言っても取り出してから3日は過ぎている、でもフランスでは取り出して1時間後に温かいままキッチンに届くんです。だからこそ調理法は全く異なります。』というものがありました。技術だけでは日本も確かに高いレベルにありますが、フランスに行かなければ分からないことがたくさんあります。その空気や風土に触れることでフランス料理の奥深さが見えてくるのかもしれませんね。