あるときの御法話の中で、

伺ったお話です。

 

もし、地獄に行くようなことがあったら、思い出してください。

 

自分も含めて、そこにはとてもお腹を空かせた人たちが大勢いて、煮えたぎる池を囲んでいます。

手には1メートル以上の長い箸を持っています。

ごちそうは、目の前の煮えたぎる池の真ん中にたくさん用意されています。

池の真ん中までの距離は1メートルばかり。

箸で食べ物をはさんで、口に入れようとすると、箸は長いので、口元には届かない。

そこで、まず他人の口の中に入れてあげればよい。お互いにそうすれば食べることができる。

他人の口の中に入れようとした瞬間に、地獄から脱出している。

 

というお話です。

 

今を生きていても、時々思い出します。

そうだった、そうだった。