今日は久しぶりに京都長岡まで。長岡京市埋文センターの講演会「都の市に迫る」を聴く。
古代市場研究家?としては、行かなければならないでしょう。なにせ、卒論のタイトルは「古代市場の考古学研究への道標」だったもので。もっとも、水野先生には、「あんたの卒論は見事に空中分解をして!」と言われたが……。
講演会は昼からだったが、折角なので午前中は、長岡宮を散策。しかし、長岡宮に行ったのは何時ぶりか、既に覚えていない。阪急電車も久しく乗っていなかった。
まずは向日市文化資料館で予習と情報収集。展示はだいぶ変わっていたが、昔は東向日駅からもっと遠かったイメージがあったのだが……。
その後、大極殿公園・内裏公園・内裏南公園・築地跡・朝堂院公園と回る。街中の住宅地なので、飛び飛びなのは仕方ないが、少しずつでも、保存と整備が進んでほしい。
その後、西向日駅から長岡天神駅まで一駅乗って、会場へ。
國下さんの基調講演の後、平城京・長岡京・平安京の東西市の考古学的成果の報告。
結局、市及びその周辺で出土する稀有な遺物や遺構から、市を推定する方法で、まだ確定はできない、とのこと。
この手法、私が30年前に卒論で書いた方法で、当然結論には達せず、空中分解だった。当時、平城京を中心に、長岡‥平安京でも行った。
平城京というのは、1つの巨大な遺跡と考えるのではなく、そこには宮や官衙や寺院や邸宅がある。邸宅でも大規模宅地から小規模宅地まであり、これらの集合体として平城京を捉えた。
それから、30年が経って、データは増えたものの、まだ結論には至らない。古代市場の考古学研究の到達点がわかったことはよかった。
でも、國下さんて、ここ数年、市場の論文をたくさん書いていたのですね。探して読まねば。