だいぶ前に、山田さんのお世話で入手した 高橋康夫著『京都と首里 古都の文化遺産研究』文理閣 を、この正月休みにようやく読破!
非常に面白く、興味深い内容だった。
「海の京都」てなんだ?京都府のPRタイトルか?ともおもったが、そうではない。首里の都市構造の解明と京都との比較。
数年前に沖縄に初めて行った時に、事前勉強として、首里城をはじめ、琉球王国やグスクに関する本を読みまくっていた。その基礎があったからこそ、今回の首里についての内容がよくわかり、また知らないことも多くあった。
さらに、これと京都との比較も興味深いものがあった。中近世の京都については、知らないことも多かったので、その意味でも勉強になる。
そして、最終章の「京都と文化的景観」についての考え方などは、いつか真面目に書こうと思っていた「明日香の文化的景観」を考えるにも示唆的であった。「奥飛鳥の文化的景観」は、あくまでも「明日香の文化的景観」の一部にすぎないと思っている。既に『明日香村歴史文化基本構想』や『明日香村文化財総合管理計画』なども作ったが、全体の本質的価値を明確するのは、私達の役目だと思う。
このように、私にとってこの本は、非常に示唆に富む内容だった!