近江俊秀著『古代都城の造営と都市計画』を読破。
すでに個別論考は、以前にもすでに読んでいたが、大幅な改訂されているものもあり、さらにこれらを体系的に読むと、わかりやすい。基本的には、平城京が中心ではあるが、当然、藤原京も盛り込まれている。
藤原京の宅地の居住者は昔に考えたこともあるが、なかなかわからない。もう一度、改めて検討してみるのも必要かもしれない。
基幹水路の問題は、藤原でも課題である。河川・運河、基幹水路、排水路と3段階に分けれる。条坊側溝のの一方が大きいのは、基幹水路。物資運搬用には、さらに大きい溝が、条坊側溝あるいはこれに併行しある。これらを整理して、都市構造を考える必要もある。ここではさらに造営運河の視点も必要であろ。
いずれにしても、多くの示唆があり、おもしろい本である。
ちと、お高いが、おすすめである。
近江俊秀著 『古代都城の造営と都市計画』 吉川弘文館 2015.1刊行