『飛鳥の木簡』なる新書がでた。市さんの新刊である。すでに専門書は刊行されているが、それをベースに一般的にわかりやすく、飛鳥木簡を紹介している。しかし、飛鳥木簡も突き詰めていくと、奥が深いことがよくわかる。
・市大樹 『飛鳥の木簡-古代史の新たな解明-』 中公新書 2012.6刊行
序章 1300年の時を越えて
第一章 日本最古の木簡
1. 紀年銘木簡から探る
2. 考古学的見地から探る
3. 日本における木簡使用の始まり
第二章 大化改新はあったか
1. 改新の詔の信憑性
2. 「乙丑年」荷札木簡の衝撃
3. 荷札木簡からみた「国-評-五十戸」制
第三章 天武天皇と持統天皇の王宮
1. 日本最古の暦
2. 石神遺跡の性格
3. 飛鳥浄御原宮の姿
第四章 飛鳥の総合工房
1. 富本銭を鋳造した工房
2. 飛鳥池工房の性格
第五章 飛鳥寺の多彩な活動
1. 飛鳥寺と道昭
2. 宗教・医療・経済活動
第六章 藤原京の誕生
1. 長い造営工事
2. 藤原京の街並み
3. 都市問題の発生と信仰
第七章 日本古代国家の転換点
1. 1300年後の大発見
2. 画期としての701年
終章 「飛鳥木簡」の意義
