平成19年に千葉にある国立歴史博物館で「長岡京遷都-桓武と激動の時代-」と題する企画展が開催されていた。残念ながら見学に行くことはできなかったが、その時のシンポ等の講演を基本とした図書が刊行されているのを入手した。長岡京の実態やその最新研究成果と、桓武朝の画期としての意義について記されている。最近は、長岡京や平安京の都城についての勉強が少なかったので、とてもありがたい。
・国立歴史博物館編 『桓武と激動の長岡京時代』 山川出版社 2009.1刊行
第一部 座談会 長岡京から平安京へ-光仁・桓武・嵯峨朝の世相-
・私見、桓武天皇(永井路子)
・長岡京から平安京へ(朧谷寿)
第二部 報告 長岡京時代を極める
・長岡京研究の意義(仁藤敦史)
・バーチャル長岡京・平安京3Dマップ(河角龍典)
・平安京から長岡京を見る(網伸也)
・長岡京発掘最前線(中島信親)
・「延暦帝の時代」の列島社会(三上喜孝)
・馬からみた長岡京時代(吉川真司)
・神仏習合と神仏分離(榎村寛之)
第三部 討論 長岡京時代を考える
第四部 講演 桓武の王権と都城
・難波解体と長岡京遷都(山中章)
・桓武天皇の来た道(清水みき)
・長岡京・平安京と陵墓(山田邦和)
附録 長岡京を訪ねる
・長岡京を歩く(中島信親)
