ロシアに「星の町」という、地図にも載っていない町があるらしい。ソ連時代に宇宙開発の秘密基地として作られ、あのガガーリンもこの町で極秘訓練をしていた。アメリカ・ソ連の国際関係は別にして、宇宙開発はやはり大きな夢である。日本のハヤブサもそうだが、巨額を投じても、今の生活に直接メリットがあるわけではない。しかし、これだけ感動を呼ぶのは、未知への挑戦であり、好奇心の充実、そして成し遂げたときの充足感であろう。現代生活の心のゆとりの中にこそ、このようなロマンを求める気持ちができるのだろう。これは文化にも通じるもので、人間の豊かさとは、物質の豊かさだけでなく、心の豊かさも大切なんだろう。その意味で、「星の町」はロマンの町である。