熊本県立装飾古墳館が平成18年度に開催していた「阿蘇の灰石展」の解説図録を頂きました。ありがとうございます。
 装飾古墳館の図録なので、装飾古墳を中心としているが、石材加工に力をいれた図録であった。凝灰岩を加工するのに使う道具や技法など、実験を踏まえて解説されている。ぜひ展示を見たかったものである……。
 なぜこれほど興味を示すかというと、飛鳥の石造物に使用されている石英閃緑岩の加工技術に一時期興味を持って、調べていたことがあるからである。凝灰岩という軟質の石材と、花崗岩という硬質の石材では、加工技術で異なることもあるが、共通する点も多い。これに関連して、以前に香川県の屋島の隣にある牟礼に行ったことがある。ここは庵治石という花崗岩系の石切場があるところで、ここにある資料館では、明治から昭和初期にかけての加工道具が展示されていた。
 なんとか石材加工技術から、飛鳥の石造物を解明できないものか?また、考えてみよう……。