「古代の役所と地域社会」…の巻

　横浜市歴史博物館で特別展「古代の役所地域社会－誕生　古代よこはまの郡家－」が開催されている。武蔵国都筑郡家の推定地である長者原遺跡を中心に、郡家とは何かを展示解説している。近畿地方では、なかなか郡家はわからないので、郡家の実態が遺跡の様子がわかるのはおもしろい。展示内容も、よかった。
　横浜氏歴史博物館には、はじめて行ったのだが、環濠がめぐる集落が完全な形で調査され、歴史の教科書にも写真の掲載されている大塚・歳勝土遺跡に隣接し建てられている。今回、はじめて知ったのだが、この遺跡は遺跡公園として整備されている。しかし、環濠で囲まれた集落は半分しか残っていない。すぐ横は断崖になって高い擁壁になっている。この地域は大規模なニュータウン建設が成されており、遺跡もニュータウン開発に伴って調査されたようだ。教科書にのる遺跡でも、その保存はなかなか難しい……。