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 『世界遺産の真実』なる本を読んだ。世界遺産の本といえば、ピラミットや万里の長城などを思い浮かべるが、この本は、そのような本ではない。特に、平泉や国立西洋美術館などの落選を踏まえて、世界遺産とは何なのか、現在の世界遺産事情を紹介している。そして暫定リストの課題など、曲がり角の世界遺産について検討している。また、世界遺産の本質は危機に瀕した世界的な資産を守ることにある。現在のような登録して観光地にすることが目的ではない。この本は、そのような世界遺産の原点を見直す機会を与えてくれる本である。興味のあるかたは是非ご一読あれ。

・佐滝剛弘『世界遺産の真実-過剰な期待、大いなる誤解-』祥伝社 2009

  第一章 なぜ、かくも「世界遺産」は好まれるのか?
  第二章 「落選」「取り消し」世界遺産最新情報
  第三章 そもそも世界遺産とは何か?
  第四章 石見銀山が「登録」されて、平泉が「落選」した理由
  第五章 猫も杓子も世界遺産
  第六章 曲がり角の世界遺産
  第七章 世界遺産は必要か?