老後資金2000万円と言われても、貯金ゼロという人は多いはず。だが、なかには低所得なのに1000万円近い貯金をしている人もいる。そんな涙ぐましいドケチ節約術を紹介。これを読めば、老後資金の貯め方が見えてくる!?
残り湯で洗濯とトイレ。ティッシュを買わない生活は6年超
●野崎美香さん(仮名・35歳)/経理事務/年収240万円
 神奈川県在住の経理の仕事をする野崎さん。月収16万円の一人暮らしOLにとって貯金1000万円は夢物語かと思いきや、約7年で見事に達成した。
 
「オシャレも遊びも全力で楽しみたいタイプだったので、生活はいつもカツカツでした。けれど婚活もうまくいかないし、お金を貯めないと何かあったときに、ヤバいと思って……」
 
 アラサーになったときに一念発起。メインバンクを家から遠いところにし、コンビニでも下ろせないようにキャッシュカードは封印。わざとお金を使えない環境をつくり、毎月5万円を定期預金した。
 
「セルフ天引きされた給与は月11万円。家賃や通信費など固定費を除くと、月に3万円しか使えないので、節約するよう自分を追い込みましたね。洗濯はもちろんトイレを流すときも風呂の残り湯を使ったり、ワンデーコンタクトを1か月使い続けたりしたこともありました」
 
 さらに、全力で楽しんでいたオシャレも抑えめに。日暮里の衣料品店で新品の服を99 円で購入し、コーディネイト力のみで勝負するようになったという。
 
「ファミレスでドリンクバーのティーバッグに手を伸ばしそうになったときは、さすがにマズいなと思いましたが、配っているティッシュは必ずもらうようにしています。もう6年以上、ティッシュを買った記憶がありませんね(笑)」
 休日には単発のアルバイトをするなど副業で月4万~5万円を稼ぎ、貯蓄ペースを加速。換金できるポイントサイトのチェックも欠かさない。
 
「需要がなさそうなモノでも、とりあえずフリマアプリに出品します。無地の紙袋の束(300円で売却)とか意外と売れるんですよ」
 1000万円貯まった現在、染みついた貧乏くささに婚期は遅れる一方だが、いい奥さんになるのは間違いなさそうだ。
 
【野崎さんの貯金の軌跡】月5万円の定期預金と賞与50万円、副業を足しに毎年約130万円を貯金。7年で1000万円を貯め、現在資産1730万円まで増加