この数年で一気に広まった「パパ活」。したたかに稼ぐコもいれば、男にいいように利用されるだけのコもいる。今回は、社会現象となっているパパ活で悲惨な体験をした女性たちに迫る。
 
玄人パパに利用されるだけで稼げないコたち
「ウチ、母子家庭でお母さんに負担かけたくないから……。お食事で5000~1万円くらいで継続的に会ってくれる人が理想ですが……」
 
 九州アクセントが残る口調でそう語るのは、齋藤飛鳥似の大学2年生、ミサキさん(20歳)だ。
 彼女は現在、パパ活サイトで出会った中年男性3人と定期的な体の関係にある。そう聞けば、そこそこの稼ぎはありそうだが……。
 
「エッチしても、食事デート以上のお金はもらっていないんです。母子家庭で育ったせいか、中年の男性といるとすごいホッとする。父性に飢えているんですかね。初体験の相手も今会ってるパパのうちの一人だったし。ちゃんとしたレストランとか連れてってもらえるとテンション上がっちゃうし、ホテルに誘われたら断れない。お手当の増額を切り出すと、もう会ってくれなくなりそうで怖くてできません……」
 
 そんな調子なので、週1回のペースでパパと会ってホテルに泊まっても、月のパパ活収入は4万円程度。「私、完全に“やられ損”ですよね」とミサキさんは言う。
 
 一方、埼玉県在住の木下優樹菜似のフリーター、エミさん(22歳)はパパ活サイトで一回3万円で大人の関係の相手を募集しているが、悲惨な目に遭い続けている。
 
「パパ活を始めて半年ほどたったころ、妊娠が発覚したんです。相手は自称『パイプカット済み』という男です。アソコの付け根にある傷のようなものを、手術痕だと言う男の言葉を信じて、ずっと中出ししていたら5回目くらいで妊娠してしまった。当時はほかに関係している男はいなかったので彼が父親で間違いはないんですが、妊娠を告げたらラインはブロックされて……」
 
 それに懲りたエミさんは、その後はパパには必ずゴムをしてもらったという。しかし、2度目の妊娠が発覚する。
 
「同時並行で会っていた3人のパパの誰かがこっそりゴムを外していたようで、昨年11月に2度目の妊娠。しかもクラミジアのおまけつき……。誰が父親なのかは結局、わかりませんでした」
 
 中絶費用は合わせて35万円ほど。2度目の妊娠発覚までに約80万円のパパ活収入があったという彼女だが、その半分近くを失ったことになる。無論、金銭的損失以上に彼女が心身に受けた傷はさらに大きいはずだが、彼女は今でも一回3万円で、妊娠・中絶による損失を取り返すべく、パパ活という名の売春行為に勤しんでいる。
 
65歳以上の高齢者と会ってもほぼ介護状態
 都内在住で派遣社員のミカさん(27歳)は「パパ活にも適齢期があると痛感する」と嘆く。
 
「パパ活男性のボリュームゾーンは40~50代で、彼らが探しているのはハタチ前後の若いコ。この年になると、ババア呼ばわりされることも多いんです。あと私は女芸人の横澤夏子似と言われることが多くて、私の顔を見て逃げ出すのか、ドタキャン率も高くて……」
 
 そんな彼女のお得意さまは、65~75歳の前期高齢者だという。
 
「そのくらいの年の人にとっては私もまだピチピチなので。でも高齢で勃起も難しくなるせいか、変態行為に走る人が多い。胸にハチミツを塗って舐めたいという人や、男性器をタコ糸で縛り上げてくれと言う人とか。射精もしないので平日のフリータイムでラブホテルに入ったら、時間いっぱい帰してくれない。もはや介護の世界です。しかも、老後はカネがかかるとか言うケチが多く、ここまでやって2万円という人が多いんです」


 負け組パパ活女子が量産される背景には、玄人パパの暗躍がある。パパ活歴3年のK氏(42歳)は、1万円で最後まで持ち込むという。
 
「初回の顔合わせはお手当なしで、2回目以降は大人の関係もアリという初心者のコを探す。1時間くらいお茶をして、別れ際に1万円を渡すんです。想定外の臨時収入に喜ぶ彼女に、『今後もそれなりのお礼はするつもりだよ』とか言っておく。すると、次にラブホテルに誘ったとき、彼女はサプライズご祝儀を期待して金額は聞いてこない。そこで思う存分セックスをして、カネは渡さずバイバイです」
 
 パパ活に手を染める女性たちは、こんな男どもから搾取されるしかないのか。