今日は、生きることが虚しくて、毎日苦しくて、もうどうしたらいいかわからないという人とお話したい気分になったので、思っていることを書きます。

と言っても、本当に大変な境遇で過ごされている方にとっては私の言葉なんて鼻くそ以下だろうなとも思うので、結局いつもの自分語りです。

特に何か解決策があるわけでもありません。ただ、ちょっと伝えたいことがあったので、書き残しておくことにしました。

 

心優しいあなたに伝えたいこと

私は最近、鈍くなりました。

うつ病と診断されて治療をしている間や病気になる前は、生きることに疑問を感じてばかりの毎日だったのに。

「なぜ人は生きるのか?」
「私は何のために生きているのか?」

血眼になって探しましたが、納得できる答えは見つかりません。それどころか、自問自答をくり返すたびに虚しくなって、すべてが無意味に感じました。

こんな異常な世界じゃ、異常にならない方がおかしい。

ある小説の登場人物が言っていました。その言葉に少しだけ救われました。自分が感じていることはおかしくないんだと。

すべての人は死ぬ。これは真理です。

人が生まれて死んでいくこと。食物連鎖で生き物が命をつなぐこと。そういうことを考え出すと、我が物顔でのさばっている人類に腹が立って、その構成員である自分も嫌になります。きっと未来永劫続くものではないでしょう。地球だって、宇宙だって、すべてなくなるかもしれない。

その事実を直視している人は多くないように感じます。そんなことをいつも考えていたら生きることに疑問を感じてしまうから見て見ぬふりをする。それはある意味正しい姿勢です。

でも、私にはそれができませんでした。だから、毎日生きる意味を考えては虚しさを感じて苦しくなりました。「深く考えすぎだよ」なんて言われることもありましたが、別に深く考えていたわけじゃなくて、ありのままを受けとめていただけ。

人間の黒々とした部分に過敏に反応して、勝手に傷付いて。

それはつらいことなのですが、何も感じない人になるよりはましな気がしていました。いくら人生が楽しくても、人の痛みに気付けない人にはなりたくない。まして自分の言動で誰かを苦しめるようなことは絶対にしたくない。

意地になっていた部分もあったかもしれません。理不尽なことに対して「世の中そんなもんだよ」とわかったような顔をしたくなかったから。ヘラヘラ笑って誰かを傷付けるくらいなら、死んだ方がましだと本気で思っていました。

もちろん、今もその思いは変わりません。

ただ、とりあえず死ぬまでは生きていくことにしたので、自分の考えを世の中に適応させることにしました。私はその場所から逃げることにしたのです。

そうじゃないと壊れてしまうから。苦しくて生きていけないから。

最初は罪悪感がありました。真摯に生きている人たちを裏切るような気がして。

でも、「世の中矛盾だらけだ」と嘆いている自分だって矛盾だらけ。そう思ったら、虚しさを感じていることにも疑問を持ち始めました。「お前はただ自分に酔っているだけだ」と言われているような気がしました。

そうしている内によくわからなくなりました。

よくわからないので、できるだけ何も感じないようにしようと心がけました。考えないように考えないように考えないように。どうでもいいことを頭の中にいっぱい詰め込んで誤魔化しました。

そして今。

生きづらさを感じて苦しんでいた自分とは違う自分がここにいます。生きづらさがなくなったわけではありません。希望もないし「生きたい!」とも思いません。ただ、絶望しなくなりました。フラットな状態です。

これがベストな在り方なのかわかりません。いろいろなことを敏感に感じ取っていた自分が正しかったんじゃないかと思うこともあります。感じなくなるということは、人の痛みに気付けなくなるんじゃないかという恐れもあります。

でも、今の状態がダメなわけではないんだろうなぁと思います。真摯な生き方ではなかったとしても。

 

この世の中を生きるってことは大変。

虚無感に襲われたり、自分を呪って死を願ったり、生きることをやめてしまったり……。それは自然な反応のように感じます。まっすぐな心を持った人なら傷付かずにはいられない出来事が多すぎるから。

だからこそ、今こうして歯を食いしばって生きているあなたに伝えたい。あなたは立派です。苦しみに満ちた世の中で、哀しみに触れ、痛みに耐え、孤独と戦いながら生きている。

死を願いながら生きているあなたの誠実さ、心の美しさは価値あるものだと思います。誰が何と言おうとも、私はあなたを称えます。

そして、あなたのような人がいるという事実に私は励まされています。