※ちょっと暗い内容です。ご承知の上で、お読みくださいませ。。



2013年9月、33歳。妊娠37週目。


私は生まれ持った顔の左側を失った。


ラムゼイハント症候群、7〜8割程度の回復だろうと言われ、現在その通りとなっている。


10年たった今の状態は、左側の部分麻痺、病的共同運動(口を動かすと目が自然に瞑ってしまう)、表情筋の萎縮、瞼の厚みと下垂、下瞼の弛み、口笛吹けない(これはまあいいや)、風船膨らませられない、ほうれい線と眉間と顎の皺、などなど。

こういった見た目問題は、特に人と話をしている時に顕著になる。表情が動くから。

左の表情筋のつっぱり感は、喋る時、食べる時、うがいの時、目玉を動かした時、常にあるものだから、その度に不快になる。

左目なんか、少し上目違いすると、実は半分くらい瞼が邪魔で見えてない。

(バレーボールは上を見ることが多いスポーツだから、実はやりづらいことも)


元々の見てくれが、別に良かったわけでは無いけど、この10年間、本当は私こんな顔じゃ無いのにって思いながら生きていて。私の顔を見て違和感を感じる人もいるかも知れないと思うと、説明するのも色々面倒だし、人と会う機会をことごとく避けていた。昔からの知り合いとも疎遠になった。


QOLダダ下がりの生活になったと思う。


自分と同じような症状の人は、見ればわかる。そんなには居ないけど、特徴が同じだから。

でも、そういう人が堂々としてる所を見ると、自分の顔を晒すことが恥ずかしくて隠す方に走る自分が情けなくもなった。人は、中身なのにね。


人からしたら、大袈裟なんだろうけど。家族にも、事情を知った友達からも、あんまり分からないと言われる。でもこんなの、結局自分の心の問題だから。


コロナの時代になって、みんながマスク生活になったことは、私には好都合だった。

目元しか出ないから、気を遣わず、堂々と人に会えた。ずーっと、マスクの時代が続けばいいのになと思った。


写真を撮られるのも嫌いになった。免許証の写真、日常の写真。写真は、顔の特徴が顕著に出るから、そこに写ってる自分の顔を見ては落ち込む。なるべく、右側が目立つような角度で写るクセが付き、髪型も、左側が隠れるような髪型になった。


このままでは、一度しかない自分の人生のQOLが下がったままになってしまう。


娘にとって、大好きな母親が、こんなに生きづらく、モヤモヤした日々を送っているなんて知ったら、優しい娘のことだから、心を傷めるんじゃないかな。


私が、もっと自分のことを肯定出来るように、思い切って顔の再建術を受けるか、私が考え方を変えなければ。


この顔になって10年、やっと、年内にファーストステップを踏み出します。


続く