「高柳さん!!好きです。僕と付き合ってください。お願いします!!!」
「え~と、その…」
(やばい。こういうときどうしたらいいんだろう…)
高柳明音は、今男の子から人生初めての告白を受けていた。
明音は今まで告白をされたこともなければ、自分で告白したこともなかった。
ついこの間、高校2年生になったばかりなのだが、周りの友達がどんどん彼氏を作っていくので、内心焦っていた。
今日の朝、下駄箱の中に『放課後、体育館の裏に来てください。話したいことがあります。』と書かれた紙を見つけたときは、胸が体から飛び出してしまいそうなくらい心が躍った。
やっと私にも春が来たんだ、王子様が迎えに来てくれたんだと。
だが、差出人の名前を見て、明音は突き落とされたように一気にナーバスになった。その差出人は、明音と同じクラスで、一緒に図書委員をやっている男の子なのだが、明音の苦手なタイプの人間だった。
悪い子ではないのだが、なんというか頼りないのである。
明音自身も人から頼られるタイプと言うよりは、頼りたいタイプなので、この人とは合わないなぁなんて考えていた相手であった。
そんなこんなで、さすがに勇気を出して、呼び出してくれたのだから行かないわけにもいかず、明音は、人生初めて男の子をふるために体育館の裏に来ていた。