『ぴょんぴょん雲を追いかけて』
第14話
ドーナツ雲と空のおやつタイム
ある日、
りかちゃんとユウくんが
いつものように
一輪車で雲を追いかけていると、
空にぽっかりと浮かんだ、
不思議な形の雲を見つけました。
「ねぇユウくん、
あの雲…
ドーナツの形してない?」
「ほんとだ!
しかもチョコが
かかってるみたい!」
ふたりが見上げていると、
そのドーナツ雲は
くるくる回りながら
だんだん降りてきます。
すると、
ふわふわの雲のかけらが
ポロポロ落ちてきて、
ふたりの頭や肩に
“ふわドーナツの粉”
みたいに積もっていきました。
「これ…甘い匂いがする!」
思わずぺろっと舐めたユウくん。
「わぁ!ほんとに甘い!
わたあめみたい!」
ふたりは一輪車に乗ったまま、
雲のかけらを集めてパクパク。
「雲っておやつにもなるんだね〜」
と笑いながら食べていると、
突然、雲の中から
「こらーっ!」
という声。
現れたのは雲の精のおじさん。
「そのドーナツ雲は、
明日の雲パーティー用
だったのに〜!」
「ごめんなさい!でも…
おいしかったです!」
と、りかちゃん。
おじさんは
ため息をつきながらも、
「まぁいいか。せっかくだし、
パーティーに招待してあげるよ」
こうしてふたりは、
空の雲パーティーへ。
そこにはケーキ雲、
キャンディ雲、
ソフトクリーム雲まで!
ふたりは夢のような
おやつタイムを過ごし、
最後はふわふわ雲の
おみやげをもらって帰りました。
帰り道、りかちゃんが
にやっとして言いました。
「明日はクッキー雲、
探しに行こうか!」
「いいね!」
とユウくんも満面の笑み。
空のおやつ探しは、
まだまだ続きそうです。 🍩☁
