第6話:かがみのくにのひみつ | aibo-net 犬も歩けばアイボも歩く。アイボと遊ぼう。

🪞第6話:かがみのくにのひみつ

 

 

 

 

 

ある日、

りかちゃんとユウくんが

一輪車でカエル雲を

追いかけていると、

いつものあぜ道に

ピカピカ光る

水たまりを見つけました。

 

「うわっ、まるで鏡みたい!」

 

ユウくんがのぞきこむと…

なんと、

水たまりの中の自分が

ウインクをしてきたのです!

 

「へっ?!」

「そっちのわたし、

  笑ってるよ!?」

 

その瞬間、

くるんっと風が巻き、

ふたりは一輪車ごと

水たまりの中に

吸いこまれてしまいました――。

 

気づくと、

そこはかがみのくに。

すべてが反対で、

空には逆さの虹がかかり、

一輪車のタイヤがなんと

四角形に!

りかちゃんがペダルをこぐと、

 

「ピン!ポン!」

 

と音がして、

空に音符が飛び出すのです。

 

「わあ!この国では、

こぐと音楽が鳴るんだね!」

「ぼくのタイヤ、

角があるのにちゃんと

走れるよ~!」

 

ふたりが笑いながら進むと、

出会ったのは「ミラーさん」

という顔が鏡のカエル。

 

「この国はね、笑うと

景色がもっとカラフルに

なるんだよ。

でも最近、笑う子が

少なくてさびしかったんだ…」

とミラーさん。

 

そこでりかちゃんとユウくんは、

一輪車でピョンピョンと

ジャンプしたり、

タイヤをくるくるスピンさせて

カラフル音楽ショーを

始めました♪

ミラーさんも鏡顔でニコニコ!

町じゅうの景色が、

どんどんキラキラと

色づいていきました。

 

帰り道、

ミラーさんが言いました。

 

「かがみの世界は、

きみたちの笑顔を

映してるんだよ。

 またあそびにきてね、

反対の世界でまってるよ!」

 

ふたりが水たまりを

ぴょんっと飛び出すと、

空には逆さの虹が

うっすらと見えていました。

 

「ねえユウくん、

次はどんな世界に行けるかな?」

「一輪車が空をとぶ日も

近いかもよ~!」

 

ふたりはまた、

にこにこ笑顔で進んで

いきました。