腹腔鏡手術について、クリニックのサイトなどの信用できるものの文章を借りて、自分なりにまとめてみました。

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

腹腔とはいわゆる「おなかのなか」であり、胃や腸などの臓器が納まっている空間です。

腹腔鏡はおなかの中を観察する「カメラ」で、原理は胃カメラと同じです。

腹腔鏡手術は、腹部に5-12mm程の穴を数箇所あけて、そこから炭酸ガスでふくらませたお腹にカメラや専用の電気メス、鉗子(かんし)という組織を持ったりはがしたりする道具などを入れて、テレビモニターを見ながら行う手術です。

最近では、胃、腸、胆のう、虫垂炎などの消化器外科手術の他に、泌尿器科領域や婦人科領域でも取りいれられています。

最大の特徴は低侵襲(体への負担が少ない)手術であることです。

傷が小さいことは、美容的に優れているだけでなく、術後の痛みが軽く、早期の離床が可能です。

さらに、開腹術と比べて腹腔内が空気にさらされないため、術後の腸の動きだしが早く食事も早く開始できたり、癒着しにくく腸閉塞症になりにくいなどの利点もあります。

これらによって、入院期間の短縮、早期の社会復帰が可能になりました。

また、カメラが近接することで細部まで観察可能となり、細かい操作ができ、より確実にできる点(拡大視効果)もメリットと言えます。

デメリットとしては、可能な手術に制限があることや手術の難易度が高いため確かな技術が必要で、開腹手術より時間がかかることなどです。

また、腹腔鏡手術では、炭酸ガスを腹腔内にいれておなかを膨らますことでおなかの中に空間が生まれ、腸や血管その他の臓器の観察が容易になり、手術が可能になりますが、これによって生じる悪影響として以下のようなことが考えられます。

・横隔膜が押し上げられ肺が膨らみにくくなる。

・血液中に炭酸ガスがしみこみ血液中の酸素濃度が下がったり、不整脈の原因になる。

・腹腔内圧が上昇し、血液の循環が悪くなる。静脈血栓症・肺塞栓の危険性。など
 
健康な人では気腹の影響はあまり問題になりませんが、心臓や肺の機能の落ちている方では、腹腔鏡手術による利点と気腹による欠点とを天秤にかけて適応を決める必要があります。

(主に参考にしたのは『恵寿総合病院消化器外科』のサイトです。写真なども載ってます。)

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

実際に受けてみて、開腹手術に比べると患者にとって本当に負担が少ないと思いました。

私は心臓の手術で右胸の周りをぐるりと25cm切ってますが(今、測ってみた 笑)、その時の術後の大変さからすると夢のようでした。

手術の内容によって個人差もあると思いますし、実際今回もそれなりに痛かったり辛かったり怖かったりはしましたが、開腹手術に比べて負担が少ないのは間違いなさそうです。

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

下の動画は、腹腔鏡下手術についてわかりやすく説明してくれています。